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ASTERIA WarpのREST機能で実現するWEBデータ連携 ~Qiita APIと繋いでみた~
- 投稿日
- 2025.06.26
- カテゴリー
- アダプタ・外部サービス連携
昨今、DX推進の1つとしてSaaS製品を導入する企業が増加の一途をたどっています。
また、会社独自のWEBシステムや、一般に公開されている便利なWEBシステムを業務で活用しているお客様も多いかと存じます。
これらのシステム間でデータをやり取りする際、手動でのエクスポートやインポート作業は大きな負担となってしまいます。また、一般に公開されているWEBシステムは一括インポートやエクスポートの機能が備わっておらず、1件ずつ検索するような運用でカバーしているお客様もいらっしゃるかもしれません。
このような運用方法では時間と手間がかかるだけでなく、人的ミスも発生しやすくなります。
そんな時にも活躍するのが、データ連携ツール「ASTERIA Warp」です! 以前の記事でもご紹介したようにASTERIA Warpには様々なシステムに対応した専用アダプターが豊富に用意されており、データ連携が簡単に行えます。
システム連携の課題解決!?ASTERIA Warpにおけるアダプタ活用のメリットとは
しかし、アダプターが用意されていないシステムでも、API仕様書が公開されていれば、REST APIを使用してコードを書くより比較的簡単にデータ連携が可能です!
今回は、ASTERIA WarpのREST機能を活用したデータ連携の一例として、Qiita APIを使用してQiita記事のPV数を自動取得し、Excelにまとめる方法をご紹介いたします。 ぜひお客様で導入しているWEBシステムと置き換えて、業務効率化のヒントを見つけていただけますと幸いです。
ASTERIA WarpのRESTアイコン
ASTERIA WarpではHTTPメソッドを指定してHTTPサーバーとの通信を行う「REST」アイコンが用意されています。 このアイコンに接続先のAPI接続情報を設定することにより、GET、POST、PUT、DELETE処理を実行することが可能となります。
今回は一例として、Qiita投稿記事から「タイトル」、「PV数」を取得し、データを加工してExcelファイルに出力するフローを作成してみます!
Qiitaから投稿記事のデータを自動取得してみた
接続先システムの準備
まずは下記の記事からQiita API仕様書を参考に、API接続に必要な情報を確認します。
https://qiita.com/api/v2/docs
また、Qiita APIを使用するために、事前にアクセストークンを取得しておきます。
アクセストークンの取得方法は下記の記事を参考にさせていただきました。
Qiita APIを触ってみる
ASTERIA Warpフローの作成
次に、ASTERIA Warpの開発画面にてQiitaからデータを取得してExcelに出力する処理を作成します。 ASTERIA Warpを使用せずにAPI連携を実装すると、数十、数百行のコーティングが必要となりますが、ASTERIA Warpでは下記のように5つのアイコンを並べるだけで簡単に処理を作成できます。
RESTアイコンの設定内容
また、REST APIでの接続はRESTアイコンのプロパティ画面で簡単に設定することができます。
また、接続に必要なパラメータなどを設定するために、下記3つの項目が用意されています。
- URLパラメータ
- 「URLパラメータ」として設定した値はURLのクエリーパラメータとして利用されます。URLの一部として記述されるため、取得するページの番号などのセキュリティ要件が低い値を設定することが多い項目です。
- 送信ヘッダー
- 「送信ヘッダー」として設定した値をHTTPヘッダーに載せてHTTPリクエストを発行します。認証トークンなど、ある程度のセキュリティが必要な情報の送信に適しています。
- HTTPボディ
- WEBシステムに連携するデータそのものを設定することができます。
今回は下記のように、「URLパラメータ」で取得したい投稿記事のページ番号とページ数、「送信ヘッダー」でアクセストークンを設定しました。
RESTアイコンをダブルクリックすると、接続のテストを行うことも可能です。
フローの実行
実際にASTERIA Warpフローを実行すると、下記のようにExcelファイルに出力されました。
今回はExcelファイルに簡単に出力しましたが、専用のExcelアイコンを使用すれば色やフォントを指定して帳票のように出力することもできます。
また、取得したデータをDBや他のWEBシステムにデータを登録することも可能です。
おわりに
今回は、ASTERIA Warpの「RESTアイコン機能」についてご紹介しました。
専用アダプターがないシステムでも、Web APIを使用してシステム間でリアルタイムかつ柔軟なデータ連携が可能になります。
ASTERIA Warpにはトライアルライセンスもございますため、導入前に各種システムとのデータ連携が可能か検証することもできます。
SCSKではPoC支援も実施しておりますため、ASTERIA WarpやRESTアイコンの利用に不安のあるお客様はぜひご相談ください!
最後までご覧いただきありがとうございました! 次回更新もお楽しみに!!!
ASTERA Warpはノーコードのデータ連携ツールとして広くご使用いただいておりますが、データ連携システムの開発においては、ノーコードであってもテストのフェーズは不可欠かと思います。
そんな時に、ノーコードだからこそかえって、フローのどこに修正が入ったのか一目では分からず、テストケースの抽出漏れが発生したり、意図しない変更を見落としてしまうような事例があるのではないかと存じます。
今回はそんな時に役立つ、ASTERIA Warpの「比較ツール」についてご紹介します!
比較ツールについて
比較ツールとは
比較ツールとは、ASTERIA Warpの開発ツール「フローデザイナー」に付随する機能の1つで、ASTERIA Warpの開発物である「プロジェクト、フロー、関数」の間の差分をグラフィカルに確認することができます!
例えば、下記のように見た目ではどこが変わっているのか分からないようなフローがあります。
比較ツールを使用すれば、下記のようにどこが変更されているのかがひと目で分かります! これにより、「どこをテストすればよいのか」あるいは、「ここは変更していないのでテスト不要」といったことが容易に確認できるようになります。 また、「意図していないのに変更されてしまった」箇所を見つけ出すことも可能です。
テストが必要な箇所がはっきりすることで、テスト工数の削減になる
意図しない変更箇所を洗い出すことができる
複数の変更があった場合に、どこが変わっているのかをまとめて確認できる
比較結果の見かた
比較元と比較先に対して、追加されたものは緑色、削除されたものは赤色、変更されたものは青色で表示されます。
データ変換部分(マッパー)の中は、より詳しく差分確認をすることができます。
比較ツールの使い方
ここからは実際の比較ツールの使用方法について解説させていただきます。
ASTERIA Warp導入後にぜひご参考ください!
①プロジェクト同士を比較
修正前のプロジェクトをバックアップしているなどの場合は、プロジェクトを右クリックし、「別のプロジェクトとの比較」を選択してください。
②フロー単体を比較
フローのみ複製している場合や、異なる経緯で作成されたフロー同士を比較する場合は、フローを右クリックして「別のフローとの比較」を選択してください。
※フローの選択ウインドウを使用するため、比較先にはフローサービス登録済みのフローしか選択できません。
③比較ツール単独での使用
デザイナーを経由せず、比較ツールのみを起動して比較することもできます。
この場合、メニューの[ファイル]-[開く]から、比較元プロジェクト、比較先プロジェクトの順番に選択します。
この方法であれば、ASTERIA Warp管理外のプロジェクトファイルを比較することもできます。
④バージョン管理ツールでの比較
バージョン管理ツールを使用している場合、2つのリビジョンを選択して「リビジョン間の差分」ボタンを押すことで、比較ツールが起動します。
なお、この際に履歴上離れたバージョンを選択して比較を行うことも可能です! もし同じ箇所に複数回修正が入っていた場合、最初と最後のリビジョンを選択して比較することで「最終的にどのように変わったのか?」を確認することができます。
比較ツール使用時のTIPS
比較ツールを使用しても、思ったように差分比較してくれない......
そんなときは、下記の点に気を付けてみるとよいかもしれません。
フロー名を合わせる
プロジェクト比較をした際に、フローが新規・削除扱いになってしまって比較されないケースがあります。
このような場合は、「フロー名を同じにする」ことで比較することができます。
コンポーネント名・関数名を合わせる
同じように、フロー内で同じ場所にあるコンポーネントや、マッパー内で同じ場所にある関数が比較されないケースがあります。
このような場合も、「コンポーネント名・関数名を合わせる」ことで比較することができます。
名称変更したフローは比較してくれる
最後に、「プロジェクトを複製の上、意図をもってフロー名を変更したフローを比較できないか?」というケースが考えられます。
実は、比較ツールはフロー名の他に「フローの内部ID」でも比較が可能です。同名フローがない場合は、名称変更しただけで内部IDが同じフローを比較してくれます。
※同名フローがある場合は、同名フローが優先して比較されます。
おわりに
今回は、ASTERIA Warpの比較ツールについてご紹介しました。
比較ツールを用いることで変更箇所が明確になり、テスト工数の削減や意図しない変更の防止のような効果が十分に期待できるのではないかと思います!
最後までご覧いただきありがとうございました!
次回更新もお楽しみに!!!
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