SCSKを戦略パートナーとして共創活動に取り組む
「Amazon Connect」による夜間・休日電話代行サービスを構築
ヤンマーエネルギーシステム株式会社
カスタマーサポート部
コンタクトセンター長
ヤンマーエネルギーシステム株式会社
カスタマーサポート部コンタクトセンター
デジタルデザイングループ 課長
ヤンマーエネルギーシステム株式会社
カスタマーサポート部
コンタクトセンター
モニタリングシステムグループ
「AWSプレミアパートナーであるSCSKには抜群の信頼感があり、
対応の早さも高く評価しています。共創活動の戦略パートナーとして非常に満足しています」
ヤンマーエネルギーシステム カスタマーサポート部コンタクトセンター長
西川 禎昭 氏
ヤンマーエネルギーシステム(以下、YES)は、非常用発電機、コージェネレーションシステム、ガスヒートポンプエアコンを中心に、エネルギー関連システム事業を展開するヤンマーホールディングス傘下のグループ会社。製品の開発・製造・販売だけにとどまらず、導入先への搬入・据付といった現場施工から遠隔監視システムを用いたメンテナンスに至るまで一気通貫でビジネスを展開している。また近年は、小型分散電源をIoTで最適に制御するバーチャルパワープラント用自動制御モジュール、機器メンテナンス作業を担当するエンジニアを遠隔技術支援するウェアラブル端末など最先端デジタル技術を積極的に取り入れ、製品・サービスへの適用も進めている。
そんな同社のビジネスを支えるとともにデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する重責を担っているのが、カスタマーサポート部コンタクトセンターだ。
「当社のコンタクトセンターは、お客様の声を伺ってさまざまな戦略的分析を行い、各事業部門と連携しながら新たな価値の提供を支援しています。顧客への電話対応だけでなく、スタートアップ企業との協業やデジタル技術の活用といった業務を担っているところに特徴があります」(西川氏)
そんなコンタクトセンターでは、デジタル技術の活用による事業課題の解決を推進する組織として、2021年4月に「デジタルデザイングループ」を設置した。同グループが最初に取り組んだのは、同社のDX推進を加速させて事業成長に寄与する「戦略パートナー」を選定することだった。
「自社だけでは人材や知見に限りがあります。そうした中、デジタル技術やクラウドに関する豊富な人材・知見をもち、長年にわたってヤンマーグループ各社と取引関係にあるSCSKより共創活動の提案を受けました。お互いの弱みを補完し合い、新たな価値を創出していきたいという両社の思いが一致し、戦略パートナーとして共創活動に取り組むことに合意しました」(河井氏)
SCSKと共創することで自社のDXを実践し、その体験からノウハウを蓄積することで個の力を底上げし、ひいてはYES全体の総合力を高めていくことを目指すというわけだ。
共創活動を開始したYESとSCSKは、さっそく事業課題を解決するための具体的な施策に着手。クラウドを活用した遠隔監視システム「RESS(Remote Energy Support System)」のデータ分析基盤の構築、問い合わせ対応工数削減に向けたFAQシステムの構築、コロナ追跡システムを兼ねた在席確認システムなど複数のプロジェクトを同時に立ち上げ、それぞれを並行して進めることにした。
その一つに「夜間・休日電話代行サービス」の運用を目指すプロジェクトがある。
「当社のコンタクトセンターでは従来、オンプレミス環境に電話交換機を導入・運用していたため、ハードウェアのアップデートやリプレースを行うたびにコストや時間がかかるという課題を抱えていました。また、ヤンマーグループ全体でインサイドセールスの強化、夜間・休日24時間対応を本格化させるという方針が掲げられ、それを実現するインフラの導入が急務となっていました。さらにコロナ禍で変化した働き方がアフターコロナも定着することを見据え、在宅勤務でも事業継続性を確保しながら業務負荷を低減するとともに、顧客への提供価値を高めていく必要もありました。こうした課題を解決するために、まずはコンタクトセンターのシステムをクラウドへ全面移行することに決めました」(西川氏)
新しいコンタクトセンターのシステム基盤の選定を担当した河井氏は、ヤンマーグループがクラウドサービスとしてAmazon Web Services(AWS)を利用していることもあり、AWSのコンタクトセンタープラットフォーム「Amazon Connect」の導入を検討したと話す。
「Amazon Connectは導入・運用が容易であり、当社がSFA/CRMシステムとして利用するSalesforce.comをはじめとする外部クラウドサービスとの連携も可能です。これらが決め手となり、Amazon Connectを導入しました」(河井氏)
YESのコンタクトセンターでAmazon Connectが稼働したのは、2020年夏のことだ。しかし運用開始当初は、意図していたような夜間・休日電話代行サービスの提供が難しかったという。
「例えば、時間外アナウンスの音声が機械的だったり、既設電話への転送時にAmazon Connectの音声録音機能が利用できなかったり、アナウンスの設定が定型的なものしか用意されていなかったりと、Amazon Connectだけでは対処が難しい要件が多数ありました」(青木氏)
これらの問題を解決するために、YESは戦略パートナーのSCSKに相談。営業時間外をカレンダーで自動判定し、夜間・休日の受電を代行するオペレーターへ接続するとともに、通話記録をAWSのクラウドストレージ(Amazon S3)へ保存するという仕組みを作り上げた。
「Amazon Connectを導入したことにより、電話交換機など専用ハードウェアの導入・運用が不要になり、従量課金になったことで全体的なコスト圧縮につながるという効果が得られました。また、SCSKとの共創活動によってAmazon Connectの利用を推進するさまざまな技術支援が受けられたことで、AWSクラウドや他のクラウドサービスと連携した仕組みへと拡張し、新しい価値を創出できるようになったと感じています」(河井氏)
図:YESとSCSKの共創活動
このようにSCSKとの共創活動により多様な取り組みを進めるYESでは、今後もSCSKと密接に協力しながら事業課題を解決していく計画だ。すでにクラウド上のサーバーインフラを自動監視するためのネットワーク管理ツール「Zabbix」の導入を進めるプロジェクトが動き出している。また、全面的にクラウド化した遠隔監視システム「RESS 2.0」への段階的な移行といった新たな施策にも、共創活動を積極的に取り入れていく。
Amazon Connectによるコンタクトセンターシステムについては、画像・音声・データ分析などさらなるクラウド活用によるPoC(概念実証)の実施、SFA/CRMとして利用するSalesforce.comと連携させたシステム基盤の拡張、文字起こし・感情分析・コンタクトセンターの活動分析などへのAI適用といった取り組みを計画している。
「DXの実践を積み上げて成果を出し、経済産業省の『DX認定制度』に申請できるレベルまで組織力を強化することを目標としています。それを実現するためにも、SCSKとの共創活動は欠かせないものだと考えています」(西川氏)
お客様の事業課題、さらにその先にある社会課題を解決していくアプローチの一つが共創活動だと、活動を進めていく中で感じています。お客様と当社の知見を掛け合わせ、共創活動を通じて新たな価値を創出できるよう、努力を続けていく所存です。
太田 勇輝
当社は「2030年共創ITカンパニー」を中期経営目標としています。お客様との共創活動を通じ、新たな価値を創出することを基本戦略の柱としており、ヤンマーエネルギーシステム様との共創活動は、まさにそのものになります。発注者・受託者の関係を超えて、一緒になって課題に向き合い、Win-Winとなる戦略パートナーを目指します。
藤中 勝之
所在地:大阪府大阪市北区鶴野町1-9
U R L:
https://www.yanmar.com/jp/about/company/yes/
ヤンマーグループのエネルギー事業を担う事業会社として2003 年に設立。ヤンマーが持つエンジンの技術やノウハウを最大限活用し、幅広いエネルギーソリューションを提案しています。バイオガス発電などの再生可能エネルギーや高効率なコージェネレーションシステム、病院などさまざまな建物の緊急時バックアップシステム、快適と省エネを実現するガス空調機などをグローバルに提供し、省エネルギーな暮らし、安心して仕事・生活ができる社会の実現を目指しています。
2021年8月初版