Sysdigのセキュリティ機能「IP Allowlist」を解説、検証していきます。
SaaS型のセキュリティプラットフォームは、不正アクセスによる情報漏洩リスクが懸念されます。Sysdigは、サービス自体のセキュリティ対策としてIP Allowlist機能を提供しています。
IP Allowlist機能は、SysdigのGUIおよびAPIへのアクセスを許可するグローバルIPアドレスを制限する機能です。許可リストに登録されていないIPアドレスからのアクセスは拒否されます。
設定画面で可能な操作:
- IP Allowlist機能の有効化/無効化
- IPアドレス/IPレンジの追加、表示、変更、削除
- 登録済みIPアドレス/IPレンジの有効化/無効化
この機能により、不正ログインやAPIコマンドの実行を抑制し、情報漏洩リスクを低減できます。
検証手順
グローバルIPアドレスが異なる2つの環境を用意。
許可リストに登録するグローバルIPアドレスをcurl ifconfig.meコマンドで確認。
SysdigのSetting画面からIP Allowlist設定にアクセスし、確認したIPアドレス/レンジを登録。
"Enable IP Allowlist"をクリックして機能を有効化。
検証では、登録済みIPレンジ外の環境からSysdigへのアクセスを試みました。
GUI
"Error - Unsuccessful login"と表示され、ログイン不可。
API
"message": "cannot verify credentials"と表示され、接続不可。
CLI Scanner
Sysdigの脆弱性DBにアクセスできず、動作不可。
このように、IP Allowlist機能はGUI、API、CLIツールなど、あらゆるアクセスを制限し、Sysdig SaaSをセキュアに利用するために有効です。設定の際は、アクセスできなくなることを防ぐため、登録するIPアドレス/レンジを慎重に確認する必要があります。