データドリブンとは

メリット・デメリットや注意点、支援ツール7選を紹介

2024/3/13更新

データドリブンとは、データを活用した業務プロセスです。この記事では、データドリブンの基本を網羅したい人に向けて、概要やメリット・デメリットなどを解説します。データドリブン実行のための4ステップ、注意点、支援ツール7選も解説します。ぜひお役立てください。


  1. データドリブンとは
  2. データドリブンが注目される2つの理由
  3. データドリブンのメリット
  4. データドリブンのデメリット
  5. データドリブンを成功させるために必要な4ステップ
  6. データドリブンの注意点
  7. データドリブンツールの選び方
  8. データドリブンを実行するための7つの支援ツール
  9. まとめ

1.データドリブンとは

データドリブンとは、収集したデータを基に意思決定を行うアプローチのことを指します。 これには売上データ、マーケティングデータ、Web解析データなどが含まれます。 データドリブンの特徴は、経験や勘に頼るのではなく、蓄積されたデータを分析して意思決定や施策の立案を行う点にあります。 データドリブンなアプローチは、より客観的で信頼性の高い判断や行動につなげられるため、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する上でも、必要不可欠な業務プロセスと言えます。


2.データドリブンが注目される2つの理由

データドリブンは、顧客の変化に対応するために必要です。ここでは、データドリブンが注目される理由を解説します。


2-1.あらゆるデータが可視化できるようになった

昨今、あらゆるデータが可視化できるようになりました。検索エンジンをはじめ、さまざまなテクノロジーが進歩し、ビッグデータやデジタルマーケティングの技術が発展したためです。デジタルテクノロジーの発展によって、デジタルマーケティングはより高度で複雑に進化を続けています。企業はデータを可視化し、分析することで、より費用対効果の高いマーケティングが実施できます。


2-2.ユーザーの購買モデルが複雑化している

ユーザーの購買行動は、より複雑になっています。 その理由は、ユーザーがインターネットから情報を得て、Webとリアルを行き来しながら購買を行うことにあります。 デジタル空間上に情報があふれているため、ユーザーの購買行動には無数の選択肢が存在します。 このような状況において、ユーザーの購買行動に対して効果的な対応を行うには、データに基づいた判断が不可欠となっています。


3.データドリブンのメリット

データドリブンは、データによって企業の課題を解決します。 ここでは、データドリブンアプローチのメリットを解説します。


3-1.業務の属人化を防ぐ

データドリブンアプローチにより、業務の属人化を防ぎ、意志決定プロセスに透明性をもたらすことができます。 データに基づくため、意志決定に客観的な根拠が加わるからです。 従来、業務は個人の経験や勘に依存しており、判断の再現性が低いという問題がありました。 しかし、データドリブンの手法を採用することで、担当者が変わっても一貫性のある根拠に基づく意志決定ができます。


3-2.ボトルネックを発見できる

データドリブンアプローチを取り入れることで、ビジネスにおける重要なボトルネックを発見することが可能になります。 データ分析を通じて客観的な視点から現状を把握できるためです。 ボトルネックは、表面的には見えにくく発見が困難な場合が多いですが、データドリブンなアプローチによる分析で、これら潜在的な問題を早期に特定することができます。


4.データドリブンのデメリット

データドリブンには、人材とコストの問題があります。 ここでは、データドリブンアプローチのデメリットを解説します。


4-1.人材の確保が必要である

データドリブンには、特有のスキルを持った人材が必要です。たとえば、データサイエンティストやアナリストなど、データを活用する専門家です。しかし、多くの企業でデータを活用できる人材は不足しています。データドリブンを実行する際は、人材の育成、もしくは外部からの人材の確保が必要です。


4-2.初期コストがかかる

データドリブンを効果的に実行するためには、IT機器やツール、さらにはインフラの整備が不可欠です。 これには、マーケティングを支援するツールやデータ分析ツール、データを格納するためのストレージなどが含まれます。 これらのツールを導入する際には、初期投資のコストを考慮する必要があります。 また、データ管理の継続的な運用にも費用がかかるため、この点も注意が必要です。


5.データドリブンを成功させるために必要な4ステップ

データドリブンでは4つの施策を実行します。ここでは、データドリブンを成功させるために必要な4ステップを解説します。


5-1.データを収集する

まずは、顧客管理システムをはじめとするデータ管理システムの導入により、データ収集・管理のための基盤を構築しましょう。 次に企業内に分散している顧客の購買履歴や分析データなどを収集します。 ただし、効率を考慮して必要なデータのみを選別してください。 データを収集する際は、そのデータがデータドリブンな意思決定でどのように使われるかを考え、目的に合ったものを選びましょう。


5-2.データを可視化・分析する

収集したデータは、可視化・分析が重要です。分析結果はグラフや図などを用いて、一目で理解できる状態にしましょう。ただし、大量のデータを可視化する際は、時間や手間がかかります。BI(Business Intelligence)ツールのような、分析業務に活用できるツールを導入することが必要です。


5-3.アクションプランを検討する

データを可視化・分析した後は、アクションプランを検討します。 分析結果をもとに、最終的にジャッジするのは「人」です。 AIでは、データから判断を導き出すことが困難であるためです。 アクションプランの検討は、ビッグデータに対する深い知識や、マーケティングの経験が豊富な人が行いましょう。


5-4.アクションプランを実行する

最後に、アクションプランを実行する段階に移ります。 プランに従い、具体的なアクションを進めましょう。 アクションプランを実行して終わりではなく、PDCAをまわしながら、継続的に業務改善を行っていきましょう。


6.データドリブンの注意点

データドリブンには、組織全体の協力やシステムの整備が必要です。 ここでは、データドリブンの注意点を解説します。


6-1.組織全体でデジタル化に適応する必要がある

データドリブンの取り組みには、会社全体の協力が不可欠です。 経営層からデジタルマーケティングへの理解を得られず、施策を実行できないケースがあります。 会社によっては、社内文化の醸成が必要になるでしょう。 データドリブンを成功させるには、経営者や従業員の理解を深め、その価値を会社全体で共有することが重要です。


6-2.蓄積されたデータがなければ収集のシステムも構築する

データドリブンには、蓄積された大量のデータが不可欠です。 データがまだ蓄積されていない場合は、まずデータの収集と蓄積から手をつける必要があります。 この過程には、データ収集システムの構築も含まれます。 一般的に、BIツールを利用して、各部署の目的に応じたデータ分析や加工を行えるようにします。


7.データドリブンツールの選び方

データドリブンのツールは、目的と費用を考慮して選びましょう。ここでは、データドリブンツールの選び方を解説します。


7-1.目的を明確にする

ツールは、データの分析結果を活用する目的をもとに選びましょう。 目的によって、適切なツールや必要な機能が異なるためです。 目的が不明確な場合、ツールを導入してもデータを活用できません。 データ分析ツールには多くの種類があるため、自社の目的から逆算して必要なものを選びましょう。


7-2.費用対効果を考え検討する

データドリブンのツールは、費用対効果が高いものを選びましょう。ツールの導入前に検証・検討する必要があります。通常、ツールの料金は、機能、アカウント数、データ量などで変動します。事前に自社の予算と相談し、ランニングコストを考慮し、比較検討したうえで選びましょう。


8.データドリブンを実行するための7つの支援ツール

ここでは、データドリブンを実行するための7つの支援ツールを解説します。


8-1.BI(ビジネスインテリジェンス)

BIは、データ分析とツールを一元化できるツールです。業務領域を問わず、データの収集や可視化ができます。「ナレコレBI」は企業のデータを分析し、具体的な「アクション」へとつなげられます。企業のデータドリブン経営の実現やDX推進をし、経営やマーケティング業務などに役立てられるのでおすすめです。


8-2.DMP(データマネジメントプラットフォーム)

DMPは、データを収集し、マーケティングへの活用につなげるプラットフォームです。DMPは外部企業向けの「オープンDMP」と、自社向けの「クローズDMP」に分かれます。オープンDMPは、外部企業が提供するビッグデータや社内の情報を収集・分析するものです。クローズDMPは、自社で収集したデータを活用します。


8-3.Web解析ツール

Web解析ツールとは、Webサイトのデータ分析や解析など行うものの総称です。ユーザー行動や検索エンジンにおけるデータを収集し、可視化・分析ができます。Webサイトにおける、サイト訪問者の特性や行動などの分析に役立ちます。Web解析ツールに該当するのは、GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソールなどです。


8-4.MA(マーケティングオートメーション)

MAはマーケティングの作業やフローを自動化し、測定するツールです。データ分析の結果を、複雑化した顧客の行動に対するマーケティングに活用できます。たとえば、顧客情報の一元管理やメール配信などが可能です。MAを活用すると、多様化した顧客1人ひとりに向けて、効果的なマーケティングを実施できます。


8-5.SFA(セールスフォースオートメーション)

SFAは、営業活動全体を効率化するツールです。別名「営業支援システム」とも呼ばれており、営業プロセスや営業の進捗状況などを管理できます。また、成約率や商品別の成果などの営業分析にも活用が可能です。SFAは営業担当者の管理がリアルタイムで反映されるため、チーム全体で営業の効率化を実現できます。


8-6.CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)

CRMは、顧客の基本情報や購買履歴などを管理するツールです。顧客1人ひとりの、セグメントやセグメント別の購入単価も分析できます。本来CRMは、顧客との関係構築を強化するマネジメント手法のことでした。昨今、CRMは顧客情報を管理するソフトウェアの意味も含まれています。


8-7.CDP(カスタマーデータプラットフォーム)

CDPは顧客の属性や行動データを収集し、分析するツールです。別々のシステムで顧客データを管理する場合でも、CDPの利用によってデータの統合ができます。CDPは広告分野にも活用できるため、データドリブンの実施には有効です。支援ツールと連携すると、より効率的にデータを活用できます。


9.まとめ

データドリブンとは、収集・蓄積したデータに基づいて意思決定を行うアプローチのことです。 データを根拠に属人性のない意志決定ができるため、勘や経験に頼る必要がなくなります。 ユーザーの行動が多様化するなか、データの活用は必須です。 データドリブンを実施する際は、ツールを活用し、自社にとって効果的な施策を実行することが重要です。

「ナレッジ搭載BIソリューション ナレコレBI」は、データ分析・活用を支援するソリューションです。 小売業などの業界標準の分析機能をBIに搭載しているので、同業他社のナレッジを活用できます。 データドリブンを実施する際に、ぜひ利用をご検討ください。

ナレッジ搭載BIソリューション ナレコレBI


ナレコレBIの詳しい情報は
問い合わせ/資料請求でお気軽に!

お問い合わせ・資料請求