SOMPOひまわり生命保険株式会社 様

一人ひとりに相応しい健康行動を提案する
モバイルアプリ「MYひまわり」を構築

顧客接点の高度化

SCSKとタッグを組んで困難な開発にあたり
タイトなスケジュールでプロジェクトを完遂

事例のポイント

お客様の課題


  • インシュアヘルスの体験価値をさらに向上したい
  • Webで提供してきた各サービスをモバイルアプリに統合したい
  • 短納期で開発して新保険商品とリリース時期をあわせたい

課題解決の成果


  • MYひまわりの構築プロジェクトを予定通りに完遂
  • 歩数状況の見える化や健康リスク予測といった便利な機能を拡大
  • リリースから5カ月で累計ダウンロード数10万件を突破

導入ソリューション

  • モバイルアプリ開発(Android/iOS)
  • クラウド上の基盤構築/API開発(AWS)

SOMPOひまわり生命保険株式会社
執行役員 CIO

吉澤 浩史

SOMPOひまわり生命保険株式会社
インシュアヘルス開発部
CX開発グループ 課長代理

大友 慎也

SOMPOひまわり生命保険株式会社
情報システム部
新ビジネス開発グループ
課長代理

大森 健人

「MYひまわりは9月24日のリリースから、180日以内にダウンロード数が10万件を突破! 改めてSCSK社とこのプロジェクトに取り組めたことをうれしく思います。」

SOMPOひまわり生命保険株式会社 執行役員 CIO

吉澤 浩史

背景・課題

自然な顧客体験としてインシュアヘルスを実感できる
新たなモバイルアプリ「MYひまわり」の開発へ

 SOMPOグループの一員で、国内生命保険事業を展開するSOMPOひまわり生命。人々が健康になることを応援する企業として、保険(Insurance)と日々の健康増進をサポートするサービス(Healthcare)を組み合わせた新しい価値「Insurhealth®(インシュアヘルス)」 を届けている。

 昨今は多くの生命保険会社が「健康」を想起させる保険商品を提供しているが、累計販売件数が200万件を超えている企業は、SOMPOひまわり生命の他には数えるほどしかない。

 同社 インシュアヘルス開発部 CX開発グループの課長代理を務める大友 慎也氏は「弊社に新規契約をいただくお客さまの約9割がインシュアヘルス商品に加入しています。健康関連商品こそが弊社の売上のメインで、お客さまにインシュアヘルスの価値を実感していただいている証であると自負しています」と話す。

 同社は、どういった手段によってインシュアヘルスの価値を高めてきたのだろうか。重要な役割を果たしてきたのは「マイリンククロス」というWebサービスだ。健康診断結果をカメラで撮ってアップロードするだけで数年後の異常値を予測できる「健康トライ」、散歩をワクワクさせる機能をふんだんに搭載した「aruku」など、多彩なサービスを提供してきた。

 そして2024年4月、マイリンククロスの登録者数が100万人に到達したことを機に、同社は次の一手に打って出た。各種保険商品の契約者はもちろん、より多くの人々に自然な顧客体験としてインシュアヘルスを実感してもらうため、新たなモバイルアプリとして「MYひまわり」をリリースし、各サービスを統合することにしたのである。

 「MYひまわりは、一人ひとりに相応しい健康行動を提案するアプリです。現在の契約内容を確認できる他、自身の健康に関心を持っていただくきっかけとして、新たに独自AIを用いた『健康リスク予測』の機能を提供します。また、毎日の健康行動を継続していただくことを目的としたポイントプログラム機能も備えたいと考えました」(大友氏)

解決策と効果

SCSKをパートナーに開発プロジェクトを推進し
予定通り「MYひまわり」をリリース

 同社がMYひまわりを展開するにあたって、従来からのWebサービスではなくモバイルアプリを目指したことにも、大きなこだわりがある。

 同社 情報システム部 新ビジネス開発グループの課長代理を務める大森 健人氏は「保険契約に関する各種手続きはWebでも不便はありません。しかし、健康行動のための日常的な利用を想定すれば、モバイルアプリのほうがはるかに使い勝手が良く、お客さまと弊社の接点強化にもつながると考えました」と説明する。

 ただし、そのためにはAndroidとiOSの双方に対応したクライアント側のアプリ開発と、クラウド(AWS)側の基盤構築という大規模な開発をこなさなくてはならない。輪をかけて懸念されたのが、タイトなスケジュールである。

 「当時の弊社はインシュアヘルスの新商品として限定告知型医療保険『ハートワイド』の発売を2024年9月に控えており、経営陣からは、これと同時にMYひまわりをリリースできないか、と言われました。当初の見積もり時点では、納期に間に合わせることは非常に厳しい状況にありました」(大森氏)

 そんな同社にとって、この困難なシステム開発へ共に取り組むパートナーの選定こそが、プロジェクト成否の鍵を握っていたといって過言ではない。そして候補として挙がったベンダー数社の提案を比較検討した結果、タッグを組むことになったのがSCSKである。

 「コスト面での優位に加え、SCSKには以前よりマイリンククロスの現行システムの保守を委託してきた経緯があり、弊社の業務や開発環境を熟知している強みがありました。また、メガ銀行のインターネットバンキングアプリなどを手掛けてきた開発者をアサインするという心強いお話をいただき、SCSKを選定しました」(大森氏)

 しかし、それでもプロジェクトは順風満帆で進んだわけではない。AWS上の基盤構築では複数の他社システムとのシステム間連携が必要であり、早期に疎通確認を実施するなどの対策を講じたものの、相互の仕様調整や不具合改修に多くの時間を要した。

 さらにクライアント側のモバイルアプリは、Google PlayやApp Storeでの審査を通らなければ公開できない。結果が返ってくるまでの期間も読み切れず、審査期間にできるだけ幅を持たせるために、IT(結合テスト)とST(システムテスト)を同時並行で進めるといった変則的な対応を行った。

 「SCSKには終始安定したプロジェクトマネジメントを実施していただき、おかげで予定通り2024年9月にMYひまわりをリリースすることができました」と、同社 執行役員CIOの吉澤 浩史氏は振り返る。

 こうしてサービスを開始したMYひまわりは、急速にユーザーを拡大していった。

 「リリースから5カ月後の2025年2月末の時点で、MYひまわりの累計ダウンロード数は10万件を突破しました。同ジャンルの他社アプリが10万件に達するまでに1年から1年半以上の期間を要していることに比べれば、驚異的なスピードでの利用拡大と言えます。また、2025年3月時点のアクティブユーザー数は約3万8,000人となっており、例えばウォーキングチャレンジの参加者も毎週1万人以上を数えるなど、MYひまわりを利用して多くの方々に積極的な健康行動へ取り組んでいただいています」(大友氏)

図:イメージ
図:イメージ
MYひまわりについて、くわしくは
こちら

今後の展望

ウェルビーイング事業の中核となる
多様なサービスのプラットフォームに発展させる

 現在、MYひまわりについては、利用者からも「保障内容の確認や各種手続きだけでなく、歩数状況の見える化や健康リスク予測といった便利な機能が増えており、登録して良かった」といった多くの声が寄せられている。

 また従前のWebサービスでは、会員サイトにログインする際もワンタイムパスワードが必要で手間がかかっていたが、MYひまわりはこの不便も解消。モバイルアプリに生体認証機能を組み込むことで簡単なログインを実現し、好評を得ている。

 こうした数多くの成果を踏まえつつ、同社はMYひまわりのさらなる機能強化や利便性の改善を進めていく考えだ。

 「例えばポイントプログラムの拡張や『おすすめ健康行動』に関する応援メッセージの表示、より充実した保障内容の提案など、お客さまごとに最適なコミュニケーションを取り続けるための、さまざまな仕掛けの充実を図っていきます。また、SOMPOグループにおけるウェルビーイング事業の中核として、多様なサービスを提供するプラットフォームとしても発展させていくことを目指しています」(大友氏)

 この方針を受けて大森氏も「アジャイル手法を取り入れながら、モバイルアプリとクラウド基盤の両面での拡張開発を加速させていきます」と語っており、MYひまわりの進化にチャレンジしていく考えだ。

集合写真

SCSK担当者からの声

SOMPOひまわり生命様の総合応援アプリ「MYひまわり」の開発パートナーとして弊社を起用していただき、大変光栄に思います。SOMPOひまわり生命様とのスマホアプリ開発は三度目となりますが、これまでのプロジェクトで培ってきたノウハウと技術を駆使し、これまで以上に密なコミュニケーションを図ることにより、短期間での構築を実現することができました。「MYひまわり」は今後もさまざまなアップデートが予定されていますので、これからもSOMPOひまわり生命様の理想を実現できるよう、SCSK一丸となって支援してまいります。

金融システム第三事業本部 保険システム第三部

千葉 七実


お客様プロフィール

SOMPOひまわり生命保険株式会社

本社所在地:東京都千代田区霞が関3-7-3 損保ジャパン霞が関ビル
設 立:1981年7月
U R L:
https://www.himawari-life.co.jp/

SOMPOグループならびに当社のパーパスである「“安心・安全・健康”であふれる未来へ」の実現に向けて、「健康応援企業」へのさらなる進化を目指している。「万が一」への備え(Insurance)と、「毎日」に寄り添って健康を応援する機能(Healthcare)を組み合わせた新たな価値「Insurhealth®(インシュアヘルス)」を提供している。

2025年4月初版