各種施策を支えるログ分析基盤の
ストレージにInfiniBox®を採用
安定した稼働を実現、コスト削減や
負荷軽減などの効果も
NTTコミュニケーションズ株式会社
プラットフォームサービス本部
マネージド&セキュリティサービス部
カスタマーサービス部門
担当課長
NTTコミュニケーションズ株式会社
プラットフォームサービス本部
マネージド&セキュリティサービス部
カスタマーサービス部門
「2022年より、NTTドコモグループ3社が連携し法人事業を推進する『ドコモビジネス』をスタートさせました。これにより、ログ分析基盤の利活用の幅が広がり、扱うデータ量もますます増えていきます。サービスを支えるInfiniBox®の存在価値も高まっていくことでしょう」
NTTコミュニケーションズ株式会社
プラットフォームサービス本部
マネージド&セキュリティサービス部
カスタマーサービス部門 担当課長
森 一正 氏
NTTコミュニケーションズのプラットフォームサービス本部 マネージド&セキュリティサービス部は、同社が提供する通信サービスのオペレーションを支える組織として、サービス基盤を保守運用するための各種システムの開発から、実際のオペレーションまでを担っている。そして同部のカスタマーサービス部門 データ利活用チームは、オペレーション業務の効率化や新サービスの創出、DXの推進などを支援するため、オペレーション用リアルタイムデータ分析基盤(以下、ログ分析基盤)の構築・運用を行うことが主なミッションだ。
このログ分析基盤には、サービス状況を示すサービス系ログや、不正アクセスの痕跡などのセキュリティ系ログ、設備の状態を示す設備系ログなどの各種ログが一元的に蓄積されていく。その活用方法についてプラットフォームサービス本部 マネージド&セキュリティサービス部 カスタマーサービス部門 担当課長 森一正氏は「これらのデータをリアルタイムで分析し、各種システムのオペレータが必要とする情報を可視化することで、運用業務の効率化を支援しています。また、長期間にわたって蓄積したデータをもとに、さまざまな分析を行うことで、サービスの品質向上やセールスの新提案にも活用されています」と説明する。
当初、データ利活用チームでは小規模なログ分析基盤を構築し運用していたが、実際に使っていくうちにその利便性や効果が認知され、障害対応や予兆検知、お客様QA対応など、さまざまな施策に活用されるようになっていった。結果、より大規模な基盤が求められることになったため、データセンターへ移設し、大量のデータをスピーディに扱えるようアーキテクチャーを刷新することになった。
この際、チーム内で議論となったのが、ストレージの選定である。将来的にもログ分析基盤の活用の範囲が拡大し、データも大きく増えることがわかっていたが、具体的にどの程度の容量が必要になるのか、見通しが立てづらいという問題があった。またリアルタイム分析を行う以上、故障などによるシステム停止は許されない。そこで、高スケーラビリティかつ高信頼なストレージを調達する必要が生まれたのである。
そこでNTTコミュニケーションズは、複数のITベンダーやSIerに要件を提示し、ストレージの提案を依頼。既存のログ分析基盤において、データ収集の要となる管理プラットフォームを提供しているSCSKにも声を掛けたところ、提案されたのがINFINIDAT社の大容量ストレージシステム「InfiniBox®」であった。
当時、InfiniBox®は国内販売が始まったばかりで、チームには馴染みのない製品だったが、要件をすべて満たしている上、前述の管理プラットフォームの件でSCSKの選定眼には一目置いていたことから、有力候補のひとつになった。そこで同社は他の2製品と合わせて比較・検討を実施。書き込みの三重化による高い信頼性、1ラックで必要に応じて2PBまでスケールアウトが可能、保守費まで含めた低廉なコストなどの点が評価され、最終的にInfiniBox®の採用が決まった。
導入に際しては、ヒアリングシートへの回答に加え、設置する場所の選定や準備などを行う必要はあったものの、作業は専門知識を有するSCSKのエンジニアに任せることができ、すぐに運用を始めることができた。
同社がInfiniBox®の利用を始めて既に3年が経つが、ここまで安定して稼働しており、業務に影響を及ぼすような大きなトラブルは一切発生していない。また、小さなトラブルが発生した際にも、SCSKによるオンサイトでの支援が行われるため、その点も安心感につながっているという。
コストについては、初期費用をある程度抑えた上で、ランニングコストが従来の7分の1になるなど、大きな削減効果が出ている。また、日々の運用に専用のモニタリング機能である「InfiniMetrics」を用いることで、パフォーマンスの監視などを容易に行うことができるため、担当者の負荷軽減にも役立っている。プラットフォームサービス本部 マネージド&セキュリティサービス部 カスタマーサービス部門の早川修平氏は「私は入社するまでストレージシステムの経験がまったくなかったのですが、InfiniMetricsは直感的に操作できますし、エラーが発生した際にはSCSKに対応方法を教えてもらえるので、安心して運用できています」と語る。
今日、NTTコミュニケーションズではログ分析基盤を仮想基盤のOS領域などに利用するなど、その用途を広げている。さらにデータ利活用チームは、NTTドコモグループが展開する「ドコモビジネス」により、同社およびグループ会社が、ログ分析基盤をサービスやセールスに活用する機会が増えていくと予測している。
「今後、新たな施策が次々と生まれてくるでしょうし、扱うデータ量もますます増えていくと思われますが、必要に応じてスケールアップできるので安心です」(森氏)
そうした一方で、ログ分析基盤のクラウド化についての検討も始まっているという。現在は、基盤の構築から運用までをチームメンバーが行っていることから、トラブルが発生したり、調整が必要になったりしたときには、地方のデータセンターまで出かけて対応している。しかし今後、基盤を利用する施策が増えていけば、メンバーの負担が大きくなったり、導入に時間がかかったりするなどの問題が想定される。
そこで基盤をクラウド化し、現地に行かなくても実施できる作業を増やせば、チームメンバーの負荷軽減が可能になり、可用性の向上も期待できる。具体的なクラウド構成についてはこれから検討していくとのことだが、InfiniBox®をデータセンターに置いたままハイブリッド構成で運用するなど、いくつかの案が出ているという。
「クラウドへの移行には何年もかかるでしょうし、過渡期にはハイブリッド構成で運用することになるでしょう。いずれにせよ、そのときどきの状況に応じた構成で運用することが増えるはずです。この点、SCSKには国内最大規模のInfiniBox®の検証ラボがあると聞いていますので、構成の検討や課題の解決が必要となった際は、同検証ラボを利用させていただければ助かります」(森氏)
NTTコミュニケーションズ様にInfiniBox®を採用いただき、安定した動作で高く評価いただいていること、大変嬉しく思っております。森様からのご期待の言葉、早川様から安心して運用できているお褒めの言葉もいただき、今回提案したInfiniBox®が今後もNTTコミュニケーションズ様の業務に貢献できることを期待しております。SCSKとして引き続きNTTコミュニケーションズ様のサービスの強化に繋がるために、さまざまなソリューション提供などフルにご支援させていただければと思います。
橋本 光永
NTTコミュニケーションズ様にはInfiniBox®の採用後、実際の稼働に至るまで導入、設定を筆頭に技術支援をフルに対応させていただきました。NTTコミュニケーションズ様はストレージに対するご用件として膨大なデータを不停止で、一切取りこぼしなく記録する性能のご要求など、困難な課題がありましたがInfiniBox®がそれらを全て満たし、現在も業務に影響を及ぼすトラブルが発生せず、高い評価をいただいている点、大変うれしく思っております。今後もSCSKとしてINFINIDAT社と共に技術支援を喜んで対応させていただきます。
遠藤 秀喜
所在地:東京都千代田区大手町2-3-1
大手町プレイスウエストタワー
U R L:
https://www.ntt.com/
1999年設立。電話や固定ネットワーク、クラウド、データセンターをはじめとした、さまざまな事業を展開している。2022年1月のNTTドコモによる買収に伴いドコモグループにおける法人事業の中核を担う企業となり「ドコモビジネス」をスタート。以前から提供してきた各種サービスに加え、NTTドコモの5G・IoTや、NTTコムウェアのソフトウェア開発力との連携により、全国の顧客にトータルソリューションをワンストップで提供する事業を推進している。
2023年12月