
日本写真印刷株式会社
執行役員 兼 最高情報責任者
管理企画室長
コーポレートSCM部門担当
青山 美民 様
長年培った印刷技術をベースに、「産業資材」、タッチパネルなどの「ディバイス」、「情報コミュニケーション」の3事業を展開する日本写真印刷。 高度な技術に裏打ちされた「NISSHA」ブランドは海外でも高い評価を獲得している。 グローバル統合情報基盤としてSAP ERPを採用した同社は、2010年4月に国内全拠点へのビッグバン導入を終えた。並行して、連結管理機能とコンプライアンスの強化、連結ベースでの業務プロセス効率化を目的に、海外拠点へのロールアウトにも着手。 しかし国内プロジェクトを通じて、さまざまな課題も見えていた。 国内拠点の本稼働直前の2009年末、最高情報責任者(CIO)として同社に着任した管理企画室長 コーポレートSCM部門担当の青山美民氏は次のように語る。
「SAP ERPを初めて導入した国内のプロジェクトでは、課題やリスクなどのマネジメントが十分に機能しているとはいえず、メンバーのモチベーションにも影響を与えていました」
そこで海外展開プロジェクト開始にあたり、同社はSCSKを導入パートナーに指名し、心機一転、新体制でプロジェクトに臨んだ。パートナー選定の理由を青山氏は「中国、アメリカ、ヨーロッパの主要拠点に現地法人を置き、ダイレクトに導入が支援できるSCSKの体制と、海外で20年以上にわたって導入を手がけてきた実績を評価しました。 海外にサービス拠点があっても体制が十分でないベンダーが多い中、SCSKは活動も活発で営業体制も整っていることから、信頼に足るパートナーと判断しました」と説明する。
一方、社内ではグローバル人材の育成も大きなテーマだった。 そこで次世代を担う若手社員を情報システム部門や財務部門からプロジェクトメンバーに抜擢し、SCSKのコンサルタントと共に海外展開チームを編成した。
SAP ERPのグローバルテンプレートにより海外9拠点へのロールアウトを実施し運用を支える人材育成も実現
従来の紙への印刷やSNSなどを活用したコミュニケーションデザインだけでなく、タッチパネルの製造や主に樹脂表面の加飾を実現する転写箔の印刷などを幅広く手がける日本写真印刷株式会社。世界各国に生産・販売拠点を置く同社は、グローバル共通の基幹システムにSAP ERPを採用。SCSK株式会社の導入支援を受けてグローバルテンプレートを構築し、アジア/アメリカ/ヨーロッパの現地法人9社へのロールアウトを実現した。SCSKの海外現地法人による支援体制のもと、情報基盤の統合によるガバナンス強化と同時にグローバルな人材育成を達成している。