イベント・セミナー
(2023年)

ADVENTUREClusterユーザ会2023 

2023.10.11(水) アフターレポート

株式会社アライドエンジニアリングとSCSK株式会社の共催による「ADVENTURECluster ユーザ会 2023」を開催しました。
今回は4年ぶりに会場対面でのセミナー形式による開催となりました。

ADVENTUREClusterユーザ会2023アフターレポート

15回目のユーザ会となる今回は、横浜ゴム株式会社様の基調講演をはじめ、本田技研工業株式会社様、富山県立大学様、トヨタ自動車株式会社様、マツダ株式会社様より先進的な活用事例をご発表いただきました。(会社名ご発表順) また、SCSK株式会社からの最新トピックスの紹介や、開発元である株式会社アライドエンジニアリングからの最新バージョンの発表など、充実した内容を取りそろえてご紹介しました。


主催
SCSK株式会社
共催
株式会社アライドエンジニアリング
日時
①ユーザ会 10:30~15:45 (開催当日受付時間 10:00~)
②アンカンファレンス 16:05~17:05
③情報交換会(懇親会) 17:05~18:30  
会場
東京コンファレンスセンター・品川
〒108-0075
東京都港区港南 1-9-36 アレア品川 3F-5F
対象
ADVENTUREClusterユーザ様
ADVENTUREClusterをご検討頂いているお客様

プログラム

基調講演「人とAI とCAE との協奏による技術イノベーションへの挑戦」

横浜ゴム株式会社様では2020年に「 HAICoLab(ハイコラボ)」というAI 利活用構想を発表し「人とAIとの協奏」による技術イノベーションに挑戦されてきました。
未踏領域での発見を目指す急進的イノベーション(探索)への挑戦では、人とAIに加えて数値シミュレーションや進化計算などのCAE技術が必要になります。
本基調講演ではHAICoLabに込めた思いとこれまでの成功や失敗についてのご紹介とともに、今後のCAEの役割と展望について言及いただきました。

■横浜ゴム株式会社:小石正隆様

ユーザ様活用事例発表①「クリープ変形を考慮した樹脂ヘッドカバーのシール性予測」

【講演概要】
エンジンの樹脂ヘッドカバーを対象としたクリープ解析事例をご紹介いただきました。
シリンダヘッドとヘッドカバーの間はゴムガスケットによりシールされております。
そのゴムガスケットのつぶれ代を確保するため、組付け後の樹脂ヘッドカバーの変形量を予測しなくてはなりません。
運転環境下で負荷された樹脂のクリープ変形量をADVENTUREClusterのクリープオプションを用いて予測し、実測との比較を行い精度を検証されており、その成果をご発表いただきました。

■本田技研工業株式会社:鶴﨑秀一様

ユーザ様活用事例発表② 「はんだ接合部の強度評価に関する解析事例と人体構造に関する解析事例」

【講演概要】
電子機器の不具合の大部分は電子部品のはんだ接合部の損傷が原因であると言われております。
電子機器のON/OFFに伴う温度変化があると、材料間の線膨張係数のミスマッチにより熱応力が発生し、はんだ接合部には損傷が蓄積することになります。
ADVENTUREClusterを用いてはんだ接合部の強度評価をおこなわれた際の解析事例をご紹介いただきました。
加えて、近年の新たな取り組み事例として人体構造解析、大腿骨解析技術についてもご紹介いただきました。

■富山県立大学:木下貴博様

ユーザ様活用事例発表③「エンジン部品設計の早期完成度向上に向けたCAE検討期間短縮」

【講演概要】
エンジン骨格部品であるシリンダヘッド・ブロックは、その複雑な形状・荷重形態から、大規模構造モデルでの強度計算が必要となり、多大な計算時間に伴うCAE検討期間短縮の阻害要因となっています。
今回、ADVENTUREClusterを活用することで、大幅な計算時間短縮を実現されました。
これにより、さらなる大規模構造モデルの詳細化による解析評価範囲の拡大が可能となり、シリンダヘッド・ブロック設計のCAE検討期間短縮を達成することが出来たとの事でその成果をご発表いただきました。

■トヨタ自動車株式会社:大住育也様

ユーザ様活用事例発表④「ADVENTUREClusterに搭載する大規模トポロジー最適化技術開発の紹介とモノづくり革新の可能性」

【講演概要】
近年,構造解析の理想である『高性能で最軽量な構造部品形状の自動計算』の実現に向けたトポロジー最適化技術が話題となっています。
この素晴らしい技術ですが,モデル規模が大きくなると数週間もの膨大な計算時間を要するという大きな課題がありました。
この課題を解決するために大規模構造解析ソルバーADVENTUREClusterにトポロジー最適化技術を搭載する取り組みを進めています。
マツダ株式会社様と株式会社アライドエンジニアリングはADVENTUREClusterのトポロジー最適化技術の実用化(高速計算、非降伏、非破壊、など)に向けて技術開発に取り組まれておりました。
この技術開発がようやく実用段階まで進み,これにより製品開発プロセスに革新が起こることが期待されます。
つきましては是非,ユーザーの皆様に本技術をご検討,ご使用を頂きたく計算例を交えてご紹介いただきました。

■マツダ株式会社:山王丸将吾様

SCSK株式会社講演 
・各種疲労解析の手法、計算方法及び、解析事例をご紹介しました。
・ADVENTURECluster Builderにて、複雑な形状を手間なく、かつ安定的にメッシュ生成するためのちょっとした便利機能をご紹介しました。
株式会社アライドエンジニアリング講演
・最適化機能に関する概要及び解析事例をご紹介しました。
・最新バージョンADVENTURECluster2023のご紹介と 今後の開発方針について発表しました。
アンカンファレンス
テーマ毎に15のテーブルをご用意し、同じ課題を持つユーザー様にお集まりいただき、自由にディスカッションしていただきました。
ご参加いただいた皆様の活発な意見交換によって、大変有意義な会となりました。
情報交換会(懇親会)
ご参加者様同士/開発元と交流いただける懇親会を開催いたしました。
  • 記載されている製品/サービス名称、社名、ロゴマークなどは該当する各社の商標または登録商標です。

お問い合わせ先

SCSK株式会社
デジタルエンジニアリング事業本部
プロダクト推進部
セミナー事務局
Tel:03-5859-3012
E-mail:eng-sales@scsk.jp