コネクテッドカー・セキュリティセミナー
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2017年7月3日(月)、株式会社アズジェント、Karamba Security Inc.、SCSK株式会社の3社主催により「コネクテッドカー・セキュリティセミナー」を開催しました。
自動運転の進展に伴い、セキュリティが大きな関心事となっています。V to V(Vehicle to Vehicle)のみならず、V to X(Vehicle to X)としてのコネクテッドカーはICT端末としての機能を持ち、車両の状態や周囲の道路状況などのさまざまなデータをセンサーにより取得、ネットワークを介して集積・分析、利便性を高め効率の良い運転を導くための情報を提供してくれるものとして、多くの注目を集めています。しかし、インターネットにつながるということは、同時にハッキングの脅威も秘めています。不正アクセスによる遠隔操作、位置情報をはじめとするさまざまな情報の漏えいなどそのリスクは多岐にわたります。なかでも、最大のリスクは人命の損失です。このため、コネクテッドカーには、通常のIT機器とは異なり、多くの厳格な要求事項が存在します。
本セミナーでは、コネクテッドカーの今後の展望についてご紹介するとともに、ECU(電子制御装置)に焦点をあて、そのセキュリティ対策の重要性と対策方法についてご紹介しました。オープニングには、衆議院議員 自民党IT戦略特命委員長 平井卓也氏ならびにイスラエル大使館 経済部 Noa Asher経済公使をお招きし、ご挨拶いただきました。また基調講演には、経済産業省大臣官房審議官 前田泰宏氏にご登壇いただき、コネクテッドカーの今後の展望とセキュリティの重要性についてご講演いただきました。
当日は、たくさんの皆様にご来場いただき誠にありがとうございました。
セミナー概要
主催 | 株式会社アズジェント、Karamba Security Inc.、SCSK株式会社 |
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後援 | イスラエル大使館 経済部 |
日時 | 2017年7月3日(月) 13:00~16:35 (受付開始 12:00~) |
会場 |
東京ステーションコンファレンス 5F サピアホール
東京都千代田区丸の内1-7-12サピアタワー |
定員 | 200名 |
対象 | 自動車および車載システム関連企業の方々 |
プログラム
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13:00~13:10
(10分)ご挨拶
イスラエル大使館 経済部 経済公使 経済貿易ミッション代表 Noa Asher
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13:10~13:20
(10分)オープニングスピーチ
衆議院議員 自民党IT戦略特命委員長 平井 卓也
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13:20~13:40
(20分)基調講演:我が国のコネクテッドカーの展望と、セキュリティの重要性
経済産業省大臣官房審議官(商務情報政策局担当) 前田 泰宏
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13:40~14:20
(40分)車載ECUのセキュリティ対策
SCSK株式会社 車載システム事業本部 QINeS先進開発部 R&D課 阿部 功
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14:20~14:35
(15分)休憩
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14:35~15:35
(60分)Karamba´s Autonomous Security, Cyber Prevention
Karamba Security Chairman and Co-Founder David Barzilai
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15:35~15:55
(20分)Karamba Autonomous Security対応SOC
株式会社アズジェント セキュリティサービス部長 佐古 純一
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15:55~16:15
(20分)レッドチームサービスのご紹介
Carwallの提供方法に関して株式会社アズジェント 代表取締役社長 杉本隆洋 Karamba Security Chairman and Co-Founder David Barzilai
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16:15~16:35
(20分)デモンストレーション:アタックと防御
Karamba Security VP R&D and Co-Founder Tal Ben-David
講演内容
13:40~14:20
「車載ECUのセキュリティ対策」
SCSK株式会社
車載システム事業本部 QINeS先進開発部 R&D課 阿部 功二
クルマがネットにつながることで、利用者の利便性が高まり、また新たなビジネスモデルが創出される一方、車載システムに対する脅威は増加しています。コネクテッドカーをITシステムと捉え、IT業界の知見を活用し、セキュリティリスクを軽減する必要があります。
当社講演では、「車載ECUのセキュリティ対策」と題し、まず、クルマのセキュリティに関する動向、および直近の車載システムに関するインシデントについてご説明しました。続いて、SCSKの考えるクルマのセキュリティとして、「多層防御」「エンドポイントセキュリティ」「共通プラットフォーム対応」をあげ、それぞれの重要ポイントについて解説しました。
現在のクルマに搭載されている50~100のECUすべてにセキュリティ対策を施すには膨大なコストと期間が必要となるなか、個々のECUを効率よく保護するためには共通のプラットフォームを適用することが有効であり、また車載システムの国際標準規格AUTOSARを採用し、エンドポイントセキュリティ機能を付加することで、より効率的にECUを保護することが可能になるとご説明しました。
SCSK株式会社
阿部 功二
会場の様子
SCSKは、国内協業各社とともに自主開発したAUTOSAR準拠の国産車載プラットフォームサービス「QINeS」により、ECUに対するセキュリティ対策を実現します。
※ 記載されている製品・サービス名、会社名、ロゴマークなどは該当する各社の商標または登録商標です。
本イベントに関するお問い合わせ先
SCSK株式会社 QINES事業企画部 小林TEL:052-209-7222