株式会社ティエフケー 様

機内食ケータリングのビジネスを支える
基幹システムをクラウド上に再構築
新システムの開発によりトレーサビリティ強化や
ペーパーレス化を実現

SQL ServerのスペシャリストであるWinテクノロジだから
実現できたスムーズなデータベースの移行

事例のポイント

お客様の課題

  • 機内食の製造を担う基幹システムのハードウエア・ソフトウエアが保守期限を迎える
  • データベースの移行にはSQL Serverの高度な専門知識が必要
  • リアルタイム性に欠けたトレーサビリティと大量の紙を使った管理

課題解決の成果

  • クラウドへの移行により、システムのパフォーマンスとセキュリティが向上
  • 事前のアセスメントにより高性能で安定したデータベースを構築することに成功
  • トレーサビリティ強化による“食の安全”の確保、ペーパーレス化の実現へ

導入ソリューション

  • SQL Server パフォーマンス アセスメント サービス
  • SQL Server テクニカル コンサルテーション サービス
  • SQL Server マイグレーション サービス
  • Microsoft .NET アプリケーション ディベロップメント サービス

経営企画経理部(経営企画担当) IT推進室 部長

石橋 孝浩

IT推進室 チーフマネージャー

鈴木 正訓

IT推進室

長谷川 良樹

Winテクノロジには、SQL Serverの専門企業として期待以上の仕事をしていただけました。
新しいシステムの開発・運用・保守においても、引き続き支援をお願いしたいと思います。

経営企画経理部(経営企画担当) IT推進室 部長

石橋 孝浩

背景・課題

ハードウエア・ソフトウエアの老朽化対応に合わせ、ビジネスを支える
基幹システムのマイグレーションを決断

 1959年、国内初の機内食会社として創業したティエフケー。以来、同社は機内食ケータリングのパイオニアとして業界を牽引してきた。2010年には、アジアを中心にフードソリューションサービスや空港関連サービスなど、さまざまな事業を手掛けるSATSグループに加入。現在は、日本航空など国内外50社を超える航空会社に対して機内食を提供しているほか、航空会社ラウンジ業務の受託、ホテル・レストランの経営などのビジネスも展開している。

 同社にとって、“食の安全”は最も重要な課題のひとつだ。1997年には、食品衛生管理の国際基準であるHACCP(ハサップ)をいち早く導入。さらに2018年には成田工場でISO 22000を取得するなど、経営の面でも常に安全性を最優先としている。

 そして同社のビジネスを根幹で支えているのが、2007年に構築したATMS(Advanced Total Meal System)だ。これは、航空会社からの予約の受注、食材の発注、在庫管理、レシピ管理、飛行機への搭載まで、一連の流れを管理する基幹システムである。しかし、導入から10年が経過し、ハードウエア・ソフトウエアの老朽化が問題となっていた。そこで同社は2017年、システム刷新のプロジェクトを立ち上げたのである。IT推進室 チーフマネージャーの鈴木正訓氏は「ATMSは2012年に仮想化によって一度延命しています。しかし、そこからさらに5年が過ぎたことで、ハードウエア・ソフトウエアの保守・サポートが終了。これを機に、システムを刷新することを決めました」と当時を振り返る。

 新システムについては、当初ERPの導入も検討された。しかし、機内食の製造・管理には特殊なプロセスが数多く存在しており、業務に対応するためには大量のカスタマイズが必要となる。これではプロセスの標準化が目的のERPを導入する意味がない。また、ATMSは10年前のシステムとはいえ、機内食の製造・管理に必要な機能がそろっており、完成度は非常に高かった。これらの点を考慮し、同社は新しいシステムを構築するより、ATMSをそのまま移行した方がよいと判断。その検討を開始した。

 具体的な進め方としては、インフラをオンプレミスからクラウド(IaaS)へと移行。ユーザーインターフェースを含むプログラムを最新の言語で書き換える。しかし、ここで問題になったのがデータベースだった。ATMSでは、データベースとしてマイクロソフトのSQL Server 2000を使っていたのだが、これを最新のSQL Server 2016へバージョンアップする必要があった。さらにシステムを精査したところ、ATMSの構造は特にデータベース機能を駆使したプログラムであることが判明。移行にはSQL Serverのエキスパートによる支援が不可欠と思われた。

 そこで同社は、移行のパートナーとしてWinテクノロジを選定した。その理由について、IT推進室 長谷川良樹氏は「SQLデータベースの専門部署を持っている上、マイクロソフト社から国内およびワールドワイドの規模でパートナーアワードを数多く受賞していることから、SQL Serverに関しては国内最高の技術を持っていると判断。支援をお願いすることにしました」と説明する。SCSKグループのWinテクノロジは1994年に米国マイクロソフト初のジョイントベンチャーとして誕生。以来マイクロソフトテクノロジーを追求し続けているエキスパートである。

解決策と効果

高い知見を駆使したアセスメントでスムーズな移行を実現
トレーサビリティを高め、
ペーパーレスを実現するATMS-Xも開発

 2017年11月、ティエフケーから相談を受けたWinテクノロジは、まずアセスメントを実施。“食の安全”を最も重要視する同社において、それを支えるATMSが移行後も問題なく稼働することが最優先だと考えたからだ。この点、パートナー選定時にはそのような提案をする会社が他になく、決め手の大きな要因となったという。これによりパフォーマンスの劣化を招く原因が事前に特定でき、結果、大きなトラブルもなく、従来よりも高性能で安定したデータベースを構築することに成功した。
「データベースの移行はとてもスピーディーでした。Winテクノロジのスキルが高いため、問題が発生した際も、解決までの時間が非常に短いと感じました」(長谷川氏)

 こうして2018年7月、データベースの移行が完了。これにより、クラウド環境へ移行し、データベースのソフトウエアとプログラムが最新となった、高パフォーマンス・高セキュリティーのATMSが稼働を開始した。

 なお、ATMSの移行に際しては、新たにATMS-Xという新システムも開発された。これはATMSを補う役割を持っており、その目的は大きく2つある。1つ目は食品のトレーサビリティの強化。同社では以前から紙によるトレーサビリティは実現していたが、常に最新の情報を把握しているとはいえなかった。そこでこれを電子化し、トレーサビリティのリアルタイム化を図るというもの。2つ目がペーパーレス化の実現。これまで同社はHACCP関連のモニタリング記録や温度管理のデータを紙で管理していたが、これを電子化。大量の紙をなくし、業務の効率化を目指す。

 同社はこのATMS-Xの開発についても、Winテクノロジへ一任することを決めた。経営企画経理部(経営企画担当) IT推進室 部長の石橋孝浩氏は「我々としてはWinテクノロジの技術力を高く評価しており、今後ATMS/ATMS-Xの運用・保守も任せていきたいという思いから、開発もお願いすることにしました。機内食ケータリングの分野では特殊な工程が多いのですが、それだけにトレーサビリティのリアルタイム化は“悲願”といえます。実現すれば業界初となりますので、ぜひWinテクノロジとともに成し遂げたいですね」と語る。

今後の展望

トレーサビリティのリアルタイム化で、さらなる“食の安全”を追求
業務改革やフードロス問題にも取り組む

 ATMSとATMS-Xは、ティエフケーのビジネスを支える基幹システムとして、これからの活躍が大いに期待されている。中でも、トレーサビリティのリアルタイム化により“食の安全”の水準を引き上げるという意味で、ATMS-Xへの期待は高い。

 また、ATMS-Xにより収集された工程のさまざまな情報は、業務改善や働き方改革の基礎データとしても活用できそうだ。特に最近ではフードロスが世界的な環境問題となっているが、ATMS-Xにより食材の流れを正確に把握することで、その対策に貢献できると期待されている。
「ATMS-Xによって製造プロセスが見える化できれば、エビデンスに基づいてフードロスなどの問題に取り組むことが可能になります。今後そういったことにチャレンジしていくつもりですので、Winテクノロジにはさまざまな面からご協力いただければと思います」(長谷川氏)

“食の安全”を追求しつつ、さらなる飛躍を図るティエフケー。新システムとWinテクノロジのサポートは、その一助になることだろう。

Winテクノロジ担当者の声

ティエフケー様からご提供いただいた機内食製造に関する豊富な業務知識と、弊社のSQL Serverデータベースを含むマイクロソフト テクノロジーに関する技術力を有機的に結びつけられたことで、本プロジェクトを成功に導くことができたと思います。今後も弊社の技術力を最大限に生かし、ティエフケー様が追求する“食の安全”や業務改革の実現に貢献していきたいと考えています。

事業本部
データベース サービス事業部
第一課

宮村 諭志


お客様プロフィール

株式会社ティエフケー

所在地:千葉県成田市 成田国際空港内
U R L:
https://satstfk.co.jp/

1959年、国内初の機内食会社として創業。以来、業界のリーディングカンパニーとして航空業界発展の一翼を担ってきた。2010年12月には航空関連事業をはじめとして、多種多様な事業を手掛けるSATS Ltd.(シンガポール)のグループ企業となる。現在は成田空港および羽田空港において国内外50社を超える航空会社へ機内食を提供。ほかにも、航空会社ラウンジ業務の受託、ホテル・レストランの経営などのビジネスを展開している。

2020年1月