GeoDictユーザー会2023

2023.12.11（月） - 2024.01.12（金） 開催終了

「触媒材料内部のナノスケール構造解析とガス拡散メカニズム」​
マツダ株式会社
技術研究所　先端材料研究部門　　平原 美恵　様

本研究では、貴金属粒子との接触性の向上を目的として、貴金属担持用の無機酸化物における細孔に着目した。任意の大きさのナノ細孔を形成された材料について、物性評価結果に基づいた机上検討と触媒性能への影響検討を行った。微細構造モデル化技術の構築、および机上でのガス流れと貴金属粒子との接触性評価技術を構築した。

「3D-TEM、FIB-SEM、X 線 CT による三次元構造の可視化」​
株式会社日産アーク
現象解析部　現象解析室　　齋藤 憲男　様

材料の３次元構造を解析するための測定方法について日産アークが提供している 3D-TEM、PFIB-SEM、X 線 CT についてそれぞれの測定法の解像度、試料サイズを紹介します。各測定で得られる連続のグレー画像から AI を用いた多値化・3 次元モデル化を行い、得られた３次元モデルに対して空孔率、空孔径分布の数値化と、空孔のつながりであるパーコレーションパス計算の例を紹介します。

「リチウムイオン電池の正極合材層設計へのGeoDict活用事例」​
プライムアースEVエナジー株式会社
先行開発部　ﾓﾃﾞﾙﾍﾞｰｽ開発G　主事　柴 貴子　様

リチウムイオン二次電池における開発期間を短縮するためには、材料選定から電極合材の性能評価, 製品セルの電池特性評価等の開発各ステップにおける手戻りを削減する必要があり、シミュレーションでの電極極板性能の事前把握が重要になる。本検討では、電極化する前の材料段階での形状や電極作成時の仕込み量を変更した際の正極合材抵抗を事前予測するために、GeoDictを活用した事例を紹介する。

「材料開発シミュレーションソフトを用いた不織布のミクロ特性評価」​
小林製薬株式会社
製造本部 開発･調達統括部 日用品技術開発部 ｳｪﾙﾈｽｹｱ技術開発 G　　松永 慶　様

我々は、おりものシートや眼鏡クリーナー、マスク等の衛生用品の開発を行っている。これらの衛生用品において不織布の素材特性は、製品の顧客品質に関わる重要な設計要素となっている。
これまでの衛生用品の開発では、不織布の組成、目付、厚み、積層構造、剛軟性、圧縮特性といったマクロ視点の特性値から、吸液性能や着用感といった製品の顧客品質を設計してきた。
一方、不織布素材の技術発展により、中空構造を持つ繊維、ナノ単位の極小径繊維、複合繊維等のミクロ単位で制御された新たな不織布が開発されている。しかしながら、これら不織布のミクロ特性がマクロ特性及び製品品質にどのような影響があるのかについては研究が進んでいない。
そこで、不織布のミクロ特性と衛生用品の顧客品質との関係を探るべく、材料開発シミュレーションソフト GeoDictを用いて不織布の 3D モデル生成と機能評価を実施した。

「GeoDictを活用した燃料電池ガス拡散層の性能予測事例」​
トヨタ自動車株式会社
電動化・環境材料技術部　主任　太田 悠貴　様

トヨタはカーボンニュートラル実現に貢献するために、燃料電池自動車（FCEV）の開発を進めています。
燃料電池は乗用車のみでなく、商用車や定置での利用も想定した多用途の設計が必要となっており、シミュレーションやAIを活用した設計効率化を推進しています。
本報では、Geodictを活用した燃料電池材料の性能予測について紹介します。

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