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眠っているIoTデータの活用に!
4つの事例から見る "実用フェーズ"を迎えたAI解析の実力

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IoTとの親和性が高い製造業や、太陽光発電・電気・ガスといったエネルギー関連業界などでは、早い段階からIoTセンサーの導入が進んできました。しかし、「IoTセンサーは付けたものの、製造ラインや機器の稼働状況を監視する程度しか活用できていない」という企業が多くいらっしゃいます。IoTセンサーで、温度や音、振動、油圧といったさまざまなデータを収集、解析することで、故障予兆検知や品質改善などに活用できることは広く知られています。
しかし、難易度が高いデータの解析・活用ができる人材も限られていることから、あくまでも「理想像」として語られてきました。 そんな中、AI(人工知能)技術の飛躍的な進歩とともに、これらの「理想像」をすでに実現した企業も出始めています。今回は、そんな先進事例をご紹介します。

この記事のポイント

本記事では、4つの事例と実現するソリューションをご紹介しています。
事例1「品質向上」:溶接不備のチェックをAIで解析、不良品の検知率が2倍に
事例2「生産性改善」:人では判断できない太陽光発電パネルの故障の予兆検知を実現
事例3「ダウンタイム最小化」:製造ラインとAI解析が連携し、異常検出時に自動でラインを制御
事例4「機会損失回避」:他社から調達した部材の品質チェックにAIを活用し、リコールリスクを最小化
理想を現実のものにしたAIによる時系列データ解析ソリューション「Falkonry LRS」

事例1「品質向上」:溶接不備のチェックをAIで解析、不良品の検知率が2倍に

フォークリフトなどの生産を手がけるA社は、工場の溶接にロボットを導入。高精度で溶接ミスのない生産ラインを実現していました。しかし、溶接ミスが発生する可能性がある以上、フォークリフト1台ずつの溶接個所を人が目視で確認せざるを得ず、その時間・工数が大きな課題になっていました。
そこでA社は、IoTセンサーが収集したデータの解析にAI搭載の解析ツールを導入。振動や電圧などの波形データから、溶接ミスが起こる際に発生するなんらかの異常をAIが解析し、異常値が検出された場合のみ人が確認するフローに変更しました。その結果、人によるチェック時間と工数は大幅に削減し、ミス検知率は従来の2倍にまで向上。これまで見落としていた異常まで検出できるようになり、大幅な品質向上を実現しました。

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事例2「生産性改善」:人では判断できない太陽光発電パネルの故障の予兆検知を実現

太陽光発電事業を展開するB社は、太陽光発電パネルが「故障したかどうか」の判断が非常に難しいという課題を抱えていました。太陽光発電の発電量は日照量に左右されるため、発電量低下の原因がパネルにあるのかの判断は難しく、故障状況を正確に把握できずにいたのです。この課題を解決するため、B社はAIを活用した解析ツールを導入。パネルに設置したIoTセンサーで複数のデータを収集し、正常稼働時の波形を学習させることで、異常を判断することに成功しました。これにより、より早い故障の予兆検知が可能になり、パネルの故障による発電量のロスを最小化。発電所全体の生産性向上につながりました。

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事例3「ダウンタイム最小化」:製造ラインとAI解析が連携し、異常検出時に自動でラインを制御

鉄鋼製造業C社では、鉄鉱石をミキサーで粉砕する工程において、大きな破片や不純物が詰まりを引き起こし、製造ライン全体が停止するという問題が発生していました。一旦製造ラインが停止すると、再開までに時間がかかり、このダウンタイムをできる限り最小化する必要がありました。
そこでC社は、製造ラインをIoTセンサーで監視し、振動や音などのさまざまなデータを収集。これらのセンサーデータを複合的かつリアルタイムにAIで解析することで、異物混入などの異常を素早く検知し、ラインが停止する前にアラートを出せるようになりました。さらに、AIによる異常予知の仕組みと製造ラインの制御システムを連携させ、アラート発生時には「ミキサーのミルの回転数を落とす」「逆回転させる」などが自動で制御される仕組みを実現。ライン停止を減らし、ダウンタイムの最小化に成功しました。

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事例4「機会損失回避」:他社から調達した部材の品質チェックにAIを活用し、リコールリスクを最小化

自動車メーカーD社では、さまざまな部材メーカーから部材を調達し、自動車を製造しています。しかし、部材の品質チェックに関しては部材メーカーにすべて任せており、D社自身でチェックする体制を持っていませんでした。外部で製造された部材の品質をD社でチェックするには、あまりに時間・コストがかかるため現実的ではありません。しかし、部材の品質は最終製品である自動車の品質でもあり、万が一、自動車に問題が発生した場合、その責任を問われるのはD社です。
そこでD社は、調達した部材を加工する装置にIoTセンサーを設置し、振動や音のデータを収集。これらのデータをAIで解析することで、スピーディで高精度な部材の品質チェックを実現しました。品質チェックの工程を別途用意するのではなく、すでに設置されているセンサーを活用するので、現場スタッフの作業負担は増えません。部材に問題があっても、事前に検知できるので、自動車そのものの品質を担保し、リコールリスクの低減に貢献しています。

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理想を現実のものにしたAIによる時系列データ解析ソリューション「Falkonry LRS」

この4つの事例を実現したのが、AI(機械学習)を活用した時系列データ解析ソリューション「Falkonry LRS」です。「Falkonry LRS」は、IoTセンサーで収集した振動・温度・圧力などの計測データをAIで解析します。従来のデータ解析ツールの大半は、1種類のIoTセンサーデータを検知・解析し、事前に設定した閾値を超えた時にアラートを上げるといったものでした。「Falkonry LRS」は、複数要素の時系列データを同時に読み込み、相関関係を自動で解析し、予兆パターンを学習することで、スピーディかつ精度の高い予兆検知を実現します。

社内のさまざまな領域に、AIデータ解析を展開できるように

「Falkonry LRS」は、データをもとに予測モデル作成を強力にサポート。これまでデータサイエンティストが時間をかけて行っていた業務を、大幅に効率化できることが特長です。これにより、従来はミッションクリティカルな製造工程に限られていたAI活用を、より幅広い領域に展開できるようになります。
製造業のデータは機密情報にあたるケースもありますが、「Falkonry LRS」はオンプレミス環境に導入できるので、データを社外に持ち出すことなく、AIによる解析も自社内で完結できます。また、クラウド版も提供しており、複数拠点のデータをクラウドに上げて解析したいケースにも対応可能です。さらに、APIが用意されており、IoTプラットフォームとの連携も容易。データベースや制御システムなど、既存のシステムとも柔軟に連携でき、IT環境を大きく変えることなく導入できる点はメリットといえます。

SCSKでは、「Falkonry LRS」を含むIoTプラットフォーム全体の導入・改善をサポートします。収集したデータの活用や、チューニング・解析まで手がけ、故障予兆検知や品質改善などお客様が目指す課題解決を支援いたします。

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