AI活用の道を拓くテキスト解析【後編】
-金融庁支援の実証実験でも効果を立証。「KIBIT」の魅力とは-

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あるシンクタンクが最近発表した調査では、すでに人工知能(AI)を活用している割合は2割を超え、導入準備中や検討中の企業まで含めれば5割を超えるといいます。
その中でも、テキストデータの解析に特化した人工知能「KIBIT(キビット)」が大きく注目されています。IT系メディアはもとより、主要経済紙、テレビのニュース番組のAI特集でも製品名を挙げて紹介されるほど、その実用性の高さが話題となっているようです。

「KIBIT」がどのような分野で活用され、具体的にどのような効果が期待できるのか。今回は、「KIBIT」の開発元である株式会社FRONTEO(フロンテオ)のキーマンをお迎えし、直接お話をうかがいました。(前編はこちら:離職率減、業務効率化を実現。「KIBIT」事例インタビュー

ゲスト
株式会社FRONTEO
ビジネスソリューション本部 企画部 部長代理
正見 卓司 氏
SCSK株式会社
ITエンジニアリング事業本部 エンタープライズ第三部 副部長
KIBIT担当 原島 敦
SCSK株式会社
ITエンジニアリング事業本部 エンタープライズ第三部
KIBIT担当 西廣 恭太
聞き手
SCSK IT Platform Navigator事務局

金融庁支援「FinTech実証実験ハブ」にて明らかにされた「KIBIT」の効果

SCSK 原島(以下、原島):FRONTEOは最近金融庁と共同で実証実験を行っていますね。

FRONTEO 正見氏(以下、正見氏):今年8月に実験結果を発表した、金融庁が支援を行う「FinTech実証実験ハブ」ですね。AIによる記録チェック業務の生産性向上支援を検証する取り組みで、金融機関の業務における「人のみによるチェック」と「人工知能を活用したチェック」での業務生産性の比較試験を行いました。

本実証実験には、金融機関である株式会社三菱UFJ銀行様、株式会社りそな銀行様、株式会社横浜銀行様、SMBC日興証券株式会社様にご協力いただいています。

対象業務は、銀行は「投資信託などの金融商品販売時の営業応接記録のチェック業務」、証券会社は「通話録音記録からのお客さまのご意見・お申し出のチェック業務」です。
ともに膨大な記録を、人力で確認しています。

――実証実験でどのように「KIBIT」を活用されたのか、詳しくお教えいただけますか?

正見氏:銀行、証券会社どちらも、確認業務に多くの時間を要することが課題となっていました。
AIを活用する方法では、事前に「KIBIT」が全記録データをスコアリング(点数付け)し、スコアが高いデータ(=該当データである可能性が高いもの)を人がチェックする、という手法を取りました。


FRONTEO 正見氏


AIは人と同等かそれ以上の価値を提供できることが実証

――証券の通話記録は音声データのため、一度音声をテキストに変換してから解析を行う形になると思います。自動変換だと誤変換が生じるため、簡単にはいかなかったのではないでしょうか。

正見氏:通常なら誤変換を正すため、自動変換されたテキストを校正するフェーズが必要となるのですが、「KIBIT」はそれが必要ありません。つまり、音声を誤変換した言葉があっても、「KIBIT」ならばそのまま解析にかけることができるのです。テキスト全体からお客様からの申し出や苦情に該当すると思われる会話を検知するため、誤変換があっても判断に影響がありません。

原島:音声データの誤変換があっても分析できるのは、AIの大きな可能性のひとつですね。


SCSK 原島


正見氏:同感です。実証実験では「業務の精度」「業務効率」「作業の標準化」の観点で、現行方法とAIを活用した新しい方法を定量的に比較しました。
その結果、「KIBIT」を活用すると42%の時間短縮、2倍の正解検出数のほか、能力の標準化や高度化にも効果があることがわかりました。※
今回対象とした銀行業務、証券会社業務のどちらにおいても、すべての観点で、AIは人と同等かそれ以上の価値を提供できることが結論づけられました。
実験内容や結果の詳細は金融庁やFRONTEOのWebサイトに掲載していますので、ご覧ください。

※「FinTech実証実験ハブ」の実験内容の結果の詳細はこちらをご覧ください。
金融庁:「FinTech実証実験ハブ」支援決定案件の実験結果について(外部リンク)
株式会社FRONTEO:FRONTEO、金融庁「FinTech実証実験ハブ」の試験結果を報告。人工知能KIBITを活用した業務記録のチェック作業において、42%の時間短縮、正解検出数2倍、能力の標準化や高度化にも効果(外部リンク)

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実証実験へ参加した目的は、金融機関が抱くAI活用への不安を払拭すること

――金融機関は扱う情報の機密性の高さから、慎重にAIを検討されていることと思います。
今回の「FinTech実証実験ハブ」の結果は、金融機関でのAI活用促進に大きく影響するのでしょうか。

正見氏:FRONTEOが今回の実証実験に参加した背景には、金融機関が抱いているAI活用への不安を払拭したい、という思いがありました。AIに期待が高まっているなか、金融業務にAIを使っていいのか悩む銀行・証券会社は多くあります。だからこそ、当社が今回の実証実験を行うことによって、コンプライアンスや監督・対応上のリスク、法令解釈に関わる実務上の課題を整理したいと考えました。

実証実験の結果、「例えば、AIによる判定基準や学習済みモデルの信頼性等に関する検証を合理的な方法・間隔で行う等、適切な運用がなされているのであれば、法令・監督指針上、AIによる一次確認を介する運用を行うことに特段の問題はない」との金融庁の見解を得られました。

「KIBIT」がAIを活用するきっかけとして最適な理由

――HR Techの事例や「FinTech実証実験ハブ」の結果をうかがい、「KIBIT」の魅力を知ることができました。導入効果を中心にお聞きしましたが、技術者から見た「KIBIT」の魅力はどういうところでしょうか。

SCSK 西廣:技術的な観点では、導入のしやすさが「KIBIT」と他製品との大きな違いだと思います。一般的な自然言語処理系のAIは、導入にかなり手間がかかるのです。一例を挙げると、解析に必要なキーワードやお客様の社内用語・固有名称などを一つ一つ辞書登録するなど、自然言語の解析にかける前段階で膨大な事前作業や作り込みが発生します。運用負荷も重く、導入コストも大きくなりがちです。

「KIBIT」が特徴的なのは、一連の仕組みがパッケージ化されていて、事前準備の手間が非常に少ないこと。システムのインターフェースもわかりやすく、AIの専門家でなくても簡単に利用できます。少ない教師データでも始められるので、ここまで簡単に導入できる製品はなかなかありません。
「KIBIT」であれば、法務部や総務部、監査部、営業部などの現場の業務を実際に行っている人でも、AIを業務に活用できます。


SCSK 西廣

原島:SCSKはさまざまなAIの取り組みを行っていますが、「KIBIT」はAIを使っていただくきっかけとしても最適な製品です。

正見氏:FRONTEOはパートナーの存在を非常に重要視しており、パートナーシップを強化しています。当社はSCSKの製品サービスやお客様層の厚さ、販売網に期待しており、パートナーの核として位置付けています。これからも「KIBIT」を一緒に展開していきましょう。

――本日は貴重なお話をいただき、どうもありがとうございました。

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