クライアントPCの課題
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ライフサイクルにおける課題
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調達
- 1)ハードウエアやOS、アプリケーションの進化が非常に早いため、調達時期によりデスクトップのサービスレベルを標準化することが困難
- 2)省エネルギー法改定、日本版SOX法、個人情報保護法などガバナンス強化のための対策コストが上昇傾向
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環境作成
- 1)オフィス製品、グループウエア、メーラ、ガバナンス強化等の全社共通ソフトウエアと部門/業務等の社員の属性/役割に合わせソフトウエアを組合せて環境を作成。ソフトウエアや組合せの数が増加傾向にあり、作業工数も増加傾向
- 2)既存デスクトップからのリプレースにおいて、ローカルディスクにユーザデータが格納されている場合は、移行作業が発生。こちらの工数も増加傾向
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運用
- 1)ガバナンス強化のために関連規定を作成しても、ユーザモラルに依存するため、規定違反のリスクを払拭することが困難
- 2)PCの台数に比例してソフトウエアのアップデートなどの運用管理コストが上昇
- 3)PCの持出し管理を厳格化することで、リモートにおけるユーザの生産性が低下
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故障/陳腐化
- 1)PCが故障した場合は、ヘルプデスク要員が掛かりきりで復旧作業に取り組み、ヘルプデスク業務の生産性が低下
- 2)PCは定期的にバックアップされていることが少なく、ローカルディスクにユーザデータが格納されているPCに障害が発生した場合、障害前の状態に戻すことが困難。また、代替機や交換部品の調達までに時間を要して、ユーザの生産性が低下
- 3)ハードウエア性能が陳腐化したPCのユーザは、生産性が向上しない。また、ハードウエア性能に余力があるPCのユーザと生産効率の差が大きい
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破棄
- 1)ユーザデータをローカルディスクへ保持できることに起因して、データ消去ツールや物理的にディスクを破壊するなどの廃棄処理の工数が発生
- 2)ライフサイクルの短期化により廃棄数量も増加傾向。資源の有効活用が図れていない
- 3)廃棄数量が、ライフサイクルのTCO上昇の一因
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デスクトップ仮想化の効果
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シンクライアント化を推進
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ガバナンス強化に不可欠な標準化を推進
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運用管理工数の削減とデスクトップ環境の一元管理
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常時、最新で最適なデスクトップ環境
調達 サービスレベルの標準化、資産管理の工数軽減 環境作成 工数削減と迅速化 運用 セキュリティ強化、ソフトウエア・アップデートの運用管理軽減、ユーザ生産性向上 故障/陳腐 可用性向上、常に最適なパフォーマンス 廃棄 既存資産の有効活用 -
システム構成イメージ
仮想マシン技術とイメージ配信技術を利用して、デスクトップイメージを仮想マシン起動時に配信してユーザのデスクトップ環境を生成します。端末から画面表示プロトコルにて、アクセスすることで利用可能
仮想化までのプロセス
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各フェーズの概要
分析 対象PC毎にソフトウエアやハードウエアの資産、接続機器構成、システム稼動状況、サービスレベル、印刷量、ユーザデータの配置などを情報収集して分析します。また、移行時にOSのバージョンアップが見込まれる場合は、これに伴う各資産の互換性を調査します。 サイジング 分析結果を基にサイジングを行います。 要件定義 対象PC毎に信頼性、性能、拡張性などの要件定義を行います。拡張性については、仮想マシンと仮想化環境サーバの拡張方針の整合性をとります。 設計 集約ルール、仮想マシンの配置、障害対策、拡張方法、運用、移行を設計します。ネットワークや共有ストレージ、ファイルサーバについても考慮します。また、テンプレートを標準化するために作成の権限と範囲を設定します。 構築 設計を基に環境の構築を行います。 テスト 基本動作確認と行います。移行については、テストシナリオを基に対象PC毎に順次行います。 運用 仮想化環境サーバと仮想マシンの稼働状況監視とリソース利用状況をモニタリングします。これらの情報を基に、分析から運用のフェーズをサイクリックにして、デスクトップ環境を最適化していきます。
仮想化を成功させるために分析フェーズから運用フェーズに至るまで様々な留意点があります。専門技術者が豊富なノウハウで、お客様をご支援いたします。