前田建設工業株式会社様

クラウドサービス

導入事例 - 前田建設工業株式会社様

ICTやBIMの先進的活用手腕に定評のある前田建設工業株式会社
ハイブリッドクラウド クラウド基盤 DC ネットワーク セキュリティ サービスマネジメント
USiZE導入で、コストの最適化実現とインフラ更新サイクルの負荷に終止符
USiZEのオプション機能を活かし、長年の課題であったDRサイトの構築やセキュリティの強化へ
インフラの定期的なリプレースは情報システム部門の大きな負担になっている。前田建設工業では新規のインフラとしてSCSKのクラウド基盤サービスUSiZEを導入、今後のインフラリプレース負荷に終止符を打つとともに、コストの最適化を実現した。コスト最適化によって生まれた予算は、かねてから課題となっていたDRサイト*の構築やセキュリティ強化に投入することで、より安全なシステム運用を可能にし、新たなIT基盤としての本番稼働が始まった。前田建設工業が選択したSCSKのクラウド基盤サービスUSiZEとは-。
* 災害などで主要なITシステム拠点での業務の続行が不可能になった際に、緊急の代替拠点として使用する施設や設備のこと。

5年ごとのインフラ更新が大きな負荷に

  企業が所有するシステムはビジネスの進展に対応して常に進歩していくが、そのシステムを稼働させるためのインフラも呼応する形で更新されていく必要がある。インフラ更新のタイミングは、ハードウェアのリース期限やソフトウェアの保守契約の終了といった外的要因に左右されるため、5年契約の場合、4年目に入ったら次の5年間のシステムが必要とするであろうキャパシティの検討に入らなくてはならない。新インフラ導入の計画、選定、構築というフェーズに必要な工数は決して少なくない。そしてリプレース時には、ビジネスを支えるシステムを長く停止させるわけにいかないため、綿密な移行計画を作り上げる必要がある。情報システム部などインフラの担当者には決して軽くない負担だが、多くの企業で繰り返されている光景である。
  前田建設工業は、2014年9月に全社IT基盤をリプレースする「第3次SLAアウトソーシング」プロジェクトでSCSKのクラウド基盤サービスUSiZEを導入し、この全面移行でインフラ・フリーを実現、従来のインフラ更新の負担に終止符を打った。今後、前田建設工業側ではインフラの運用と更新に工数を割かれることなく、アプリケーションの企画・開発に集中できる。
  さらにクラウド導入で全体のコスト最適化を実現。圧縮できたコストで、かねてからの懸案であったDRサイトの整備やセキュリティ強化に投資した。

クラウド基盤USiZEとそれを支えるnetXDC

  今回前田建設工業が導入したUSiZEとは、ITリソースと高度な運用をセットにして、従量課金で提供されるSCSKのクラウド基盤サービスだ。ITリソースの調達は必要な時に必要な分のリソースがタイムリーに調達可能だ。また、USiZEの基盤は堅牢なファシリティのnetXDCに収容されている。netXDCはSCSKの複数のセンターを広域ネットワークでつなぎ、一つのロケーションとして統合運用しているため、柔軟な拡張性と運用監視の一元化を実現、均一的なサービスレベルが提供され、 24時間365日の監視運用体制で高度なセキュリティと安定稼働性を実現している。

リプレース時も安定稼働を支えるSCSKのサービスマネジメント

casestudy_01 前田建設工業株式会社
情報システムサービスカンパニー
基幹系グループ グループ長
池上 一茂氏
  「第3次SLAアウトソーシング」プロジェクトは、前田建設工業のプロジェクト管理システムやメールといった基幹システム・Webサイトから、ネットワークやPCライフサイクルマネジメントまでを対象とする非常に広範なものだ。 「新インフラ導入プロジェクトは、ネットワークの強化、基幹システムの安定稼働の向上、外的脅威を含むリスクの低減、そして運用コストの削減がテーマです。」と、基幹系グループ長の池上氏は新インフラ導入の多様な目的を挙げた。移行作業にあたって重視されたのは、既存の基幹アプリケーションやOSの対応継続、情報システムとしてのNotes Dominoの利用継続など従来業務の安全かつ確実な継続性だった。
  ビジネスに利用しているインフラのリプレースでは、リプレース時のシステムの長時間停止やリプレース後の不安定な稼働、パフォーマンスの低下は許されない。しかし、現在運用しているものを新環境で運用するための作業と、新システムの構築が複雑にからみあう進行になるため、一部並行稼働や順次移行を組み合わせて進める必要があり、単純な作業ではない。大きな問題なく、この移行を実現したのがSCSKのサービスマネジメント力だ。SCSKはかねてから運用に定評があり、その経験に基づいてトラブルが起きやすいポイントを事前に推察し、移行運用をスムーズに実現できた。
  「SCSKの運用の強さは、多数の客先常駐や預かりシステムの経験で培ってきた運用の最大公約数を社内で共有知として持っていることです。その共有知を体系化したHeartil Management Center(以下、「HMC」)を使用してシステム運用を属人化させないテンプレートにあてはめることにより、運用上の問題点を見抜くことが可能です。ITILが登場した時、運用項目チェックやインシデント管理、手順書ベースの依頼の受け渡しなどのプロセスは、すでに私たちが運用として長年実践していることだと感じました。」と、ITマネジメント事業部門サービス営業部長の渡邉はSCSKの運用に自信を見せる。

運用可視化によりトラブルを未然に回避

  SCSKが提供するHMCはSCSKのクラウドサービスを柔軟に活用するためのポータル機能と高品質な運用を実現するための運営基盤だ。ユーザーはポータルを通じてオンデマンドでサービス契約や利用量変更が可能で、契約後の利用状況も手元でチェックできる。SCSKサイドでもこの可視化された運用状況を利用してトラブル要因を未然に摘み取っている。なお、HMCは企業情報化協会主催の2013年度「IT賞」で「IT特別賞(ITサービス賞)」を受賞している。
  「われわれは開発・構築だけでなく、運用のプロとしての使命を強く意識します。何か起こった時には復旧を最優先しなくてはいけませんが、各フェーズにしっかりと取り組んでいかないと対処に苦労する。動かし続け、100点を取り続けることが重要です。常に、本番移行後の対処も頭に入れながら、最適なサービスを適材適所で提供するのが、われわれのマインドです。」と、SCSK ITマネジメント事業部門の宅間はサービスマネジメントの姿勢を語っている。

RFPに応え、40超の評価項目でトータル最高得点を獲得

  国内の建築・土木という本業に加え、グローバル展開や「脱請負」を目標にエネルギー事業などにも取り組む前田建設工業は、建設業界の中でも1970年代からいちはやく電算化に取り組み、SCSKの前身であるCSKへのアウトソーシング開始はホストコンピューターの時代にさかのぼる。1995年にはグループウェアのLotus Notesを導入、2000年に入ってクライアントサーバーシステムへのリプレース、2000年代後半のサーバー仮想化までインフラのアップデートにともに取り組んできた。
  しかし、今回のクラウド導入にあたっては、SCSKは新たなアウトソーシング先候補の一社として審査される立場となり、横一線のスタートを切ったのだ。
  前田建設工業は2012年秋にRFI(情報提供依頼書)を作成、翌2013年春にRFP(情報提案依頼書)を数社に出した。各社から提出された提案書は品質やリスクなどについて40を超える詳細な評価項目で検討された。その中にあってSCSKの提案は特にコスト面での評価が高く、トータルでも最高点を獲得、アウトソーシングの継続が決定した。

厳格な検証主義を実践する前田建設工業の企業文化

  前田建設工業について「設計フェーズを大切にし、検証フェーズにも時間とリソースをかけられています。」と宅間は言い、「それは企業文化的なもの。」と池上氏は答える。建設業では引き渡し前の検査は厳密で、チェックリストは膨大なものだ。前田建設工業ではITインフラに関しても検証の重要性を強く認識し、詳細なチェックリストを作成しての厳密なチェックを行った。
  今回、アプリケーションの検証時には一定条件でのパフォーマンス不足が指摘されたが、SCSKはUSiZEのCPUクロックアップ*を即時に対応してこの問題を解決。その後、クロックアップ版はUSiZEクラウドの正式な新メニューとなった。
* 定格以上のクロック周波数でマイクロプロセッサなどの電子機器を動作させること。

業務の停止時間を最小限に抑えるための移行準備

  しかし、検証に注力しても、実データによるテストが困難な箇所もある。Notes Dominoについても「本番と同様の負荷をかける検証ができないため、停止時間の予想が難しくシミュレーションを何度も繰り返しました。」と、外販・情報系グループリーダーの種村氏は語る。外部から入ってくるメールについても同様で、停止中は受信メールをいったんサーバーで受信して溜め込み、稼働後に解放することで対応した。また、外向けホームページも移行にあわせてシステム変更したが「ウェブサイトは会社の顔なので長時間停止はできません。事前にSCSKがきちんと検証してくれたので2時間の停止で済みました。」と外販・情報系グループ チーム長の伊藤氏は振り返る。
casestudy_05 前田建設工業株式会社
情報システムサービスカンパニー
外販・情報系グループ リーダー
種村 崇氏
casestudy_03 前田建設工業株式会社
情報システムサービスカンパニー
外販・情報系グループ チーム長
伊藤 明彦氏

グローバル化に向けさらなる高品質運用が要求される

casestudy_04 前田建設工業株式会社
情報システムサービスカンパニー
基幹系グループ リーダー
堀内 真人氏
casestudy_02 前田建設工業株式会社
情報システムサービスカンパニー
インフラグループ チーム長
久村 賢一氏
  池上氏は、USiZE導入について、「コスト面でも最適化ができました。DR(災害復旧)、セキュリティー強化(外的脅威対策)等の新機能の予算が作れました。」と評価している。USiZEの高い処理能力によって、プロジェクト管理システムのオンライン/バッチ時間が30~60%短縮できたことで「管理負荷も軽減されました。」と基幹系グループリーダーの堀内氏も指摘する。
  全社IT基盤のUSiZE移行完了後の第2フェーズに位置づけられていたDRサイトの構築とセキュリティ強化も検証段階を終え、サービスインを果たしている。SCSKは独自の高速ネットワーク網で日本全国のnetXデータセンターを結んでおり、関東圏のUSiZEの基盤は関西圏のUSiZEの基盤と常時バックアップを相互に行っているため、例えば、関東圏にて大規模災害などによるライフラインの寸断が起きても速やかに関西圏のUSiZE基盤上に関東圏のシステムの切り替えが図れる。2015年1月には切り替えテストを成功させている。
  さらに、今回の導入からSLA対象項目数を従来の3倍に強化した他、セキュリティー強化を狙ったSOC運用*も追加し、さらなる運用の改善を進めていく予定だ。また、今後について、「グローバル化が進めば、海外の事務所でもPCライフサイクルを考えたITが必要になります。そうした場合の高品質な運用部分でもSCSKに期待しています。」と、久村氏は語る。
  今回、クラウドへの全面移行を実現したことにより、グローバル化を推進する前田建設工業とSCSKにとっては、グレータージャパニーズマーケットとしてIT化促進をクラウドベースで迅速かつ容易に達成する道筋も見えた。SCSKは今後も前田建設工業と共に新たな価値を創造し、SCSKの経営理念である『夢ある未来を、共に創る』という信条で、新たなビジョンを描き始めている。
* 国内外のSOC(セキュリティオペレーションセンター)から24時間365日のセキュリティ監視を実施。インシデントの発生検知だけではなく、原因究明と対策の提案まで即座に行う体制を提供。

SCSK担当スタッフ

渡邉 剛立 宅間 信一 田邉 章雄
ITマネジメント事業部門
netXデータセンタ事業本部
サービス営業部長
渡邉 剛立
ITマネジメント事業部門
netXデータセンタ事業本部
サービスマネジメント第一部
センタービジネス第一課
シニアサービスマネージャ
宅間 信一
ITマネジメント事業部門
netXデータセンタ事業本部
サービス営業部
第一営業課
田邉 章雄

前田建設工業株式会社

設立: 1919年1月8日
資本金: 234億5496万8254円(2014年3月末現在)
従業員: 2,796名 <単独> /3,882名 <連結> (2014年3月末現在)
URL: http://www.maeda.co.jp/
事業内容: 建築事業、土木事業、その他
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