「Pharmacy-Scope」が処方実態をタイムリーにレポート
~花粉症対策市販薬「第二世代抗ヒスタミン剤」の処方せん動向を紹介~
ヘルスケア領域でのDX推進
2021年3月10日(水)
SCSK株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役 社長執行役員 最高執行責任者:谷原 徹、以下 SCSK)が2021年1月14日から提供を開始した医薬品流通・処方情報提供サービス「Pharmacy-Scope(ファーマシースコープ)」は、全国714店舗の調剤薬局からリアルタイムで収集したデータを、月次データは翌月1日、週次・日次データは翌日と製薬企業を中心に情報を提供しています。これにより、最適な医薬品提供体制の早期実現に貢献します。
今回は、2021年2月までのデータをもとに、花粉症対策市販薬「第二世代抗ヒスタミン剤」の処方せん動向レポートを紹介します。
- ※本レポートは、日本全国の処方実態を保証するものではありません。
Pharmacy-Scopeとは
長年にわたり調剤薬局業務を支援してきた経験を踏まえて、調剤薬局の「入庫」「処方」「在庫」の状況を一気通貫で、かつリアルタイム性の高い情報を提供するSCSKが自社開発した医薬品流通・処方情報提供サービスです。
SCSKグループ中期経営計画(FY2020~2022)における基本戦略の1つ「DX事業化」の重点領域である「ヘルスケア領域」をターゲットにした取り組みです。
- 2021年1月14日プレスリリース: 医薬品の流通・処方情報をスピーディーに提供するサービスを開始
■第二世代抗ヒスタミン剤 処方せんは、前年度を下回る形でシーズンイン
- ① 第二世代抗ヒスタミン剤の処方せん枚数推移
太字はコロナ禍での処方せん枚数
SCSK株式会社 「Pharmacy-Scope」より
スギ花粉の飛散が始まる10月を起点として前年比較すると、80~96%とすべての月で前年を下回る結果となります。2月度は、本格的なコロナ禍に入って初めての比較となりますが、前年同月比91%と、前年を下回る形での本格シーズンスタートとなりました。
- ② 第二世代抗ヒスタミン剤 花粉症主要診療科別の処方せん枚数比較
SCSK株式会社 「Pharmacy-Scope」より
花粉症の主な診療科別に、本格シーズンの立ち上がりである1月、2月の処方せん枚数合算データを比較しています。眼科のみ前年比113%と増加傾向にあるものの、耳鼻咽喉科では89%、一般内科では81%、小児科71%、アレルギー科84%と減少傾向となりました。
- ③ 第二世代抗ヒスタミン剤 患者年齢属性での処方せん枚数比較
SCSK株式会社 「Pharmacy-Scope」より
コアとなる年齢層は10代未満となります。ここでの前年比は74%と最も減少率が大きく、②の診療科別で小児科の減少率とほぼ一致します。全年代において減少傾向にありますが、50代以上の年齢層は前年比90%以上となり、特に70代以上は97%と減少傾向に歯止めがかかっていることが分かります。
- ④ 第二世代抗ヒスタミン剤 成分別処方せん枚数比較
SCSK株式会社 「Pharmacy-Scope」より
成分別の前年比較では、メキタジン58%、セチリジン68%、アゼラスチン69%、の順で全シーズンからの減少率が高いことが分かります。上位2成分には小児用のドライシロップ剤、シロップ剤が含まれており、これが大きく減少した要因となります。このように、ほとんどの成分が減少傾向の中、デスロラタジン、エピナスチン、エメダスチン、レボカバスチンは増加傾向となりました。デスロラタジンはデザレックスが2020年11月から供給が再開された影響、エピナスチン、レボカバスチンはいずれも点眼液が大きく伸びています。
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流通・メディア第四事業本部 データサービス部 寺元
E-mail: pharmacyscope-support@ml.scsk.jp
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