行動的生体AI認証技術を用いた金融詐欺の防止に関する
共同実証実験の開始について
2020年5月29日(金)
株式会社みずほ銀行(頭取:藤原 弘治、以下「みずほ銀行」)とSCSK株式会社(代表取締役 社長執行役員 最高執行責任者:谷原 徹、以下「SCSK」)は、BioCatch Ltd.(Chief Executive Officer & Chairman:Howard Edelstein、以下「BioCatch社」)の行動的生体認証技術(※)を用いた金融詐欺の防止に関する共同実証実験を2020年4月から開始しました。
1. 背景
昨今、セキュリティベンダーのレポートでは、非常に巧妙な金融詐欺がグローバルに展開されていることが明らかにされています。金融詐欺の手口はより巧妙化し、大小問わずすべての規模の金融機関が攻撃の標的になっており、常に最新のテクノロジーを用いた対策が求められています。
BioCatch社は、イスラエル・テルアビブを本社とし、2011年に設立されたITスタートアップ企業です。AIを活用した行動的生体認証のプラットフォームを提供するリーディングカンパニーで、ユーザー特有の行動に関するデータを蓄積・分析し、不正なアカウント開設や取引などを検出しています。米国の金融機関を中心に多くの導入実績を持ち、米国、欧州で数々のアワードも獲得しています。
このたび、みずほ銀行とSCSKは、BioCatch社の最先端技術を活用し、さまざまな金融詐欺の防止を目指して、共同実証実験を開始しました。
2. 共同実証実験の概要
みずほ銀行のバンキングアプリケーションを模した、疑似アプリケーションにBioCatch社のテクノロジーを実装し、複数のテスターで送金シナリオを実行することで、なりすまし対策およびその他金融詐欺の対策ソリューションとしての有効性を分析、検証します。
実証実験は、2020年4月から2020年6月の予定で、主に、みずほ銀行デジタルイノベーション部米州室およびSCSKの米国拠点であるSCSK USA Inc.シリコンバレーオフィス間で開始しました。
3. 各社の役割
みずほ銀行
なりすまし対策およびその他の金融詐欺の対策ソリューションとしての有効性の分析。
SCSK
疑似バンキングアプリケーションの開発、BioCatch社のテクノロジーの実装、各種機能の確認およびテストシナリオの実施。
BioCatch社
行動的生体認証プラットフォームの提供およびSCSKに対する技術サポートの提供。
4. 共同実証実験後の展望
みずほ銀行とSCSKは、共同実証実験の結果をもとに、金融詐欺対策としてAIを活用した行動的生体認証ソリューションの早期導入を目指します。
(※)行動的生体認証について
ユーザーのタイピング速度、マウスの動き、画面スワイプの速度、指圧など、さまざまな振る舞いの情報を取得分析し、ユーザーが本人かどうかを認証する認証方式の一つ。
行動的生体認証は既存の一般的な認証方式と異なり、ログイン後も継続的な本人認証を行えることに加え、認証のための追加アクションを必要としないためユーザーに煩わしさを感じさせないことがメリット。
本件に関する
お問い合わせ先
株式会社みずほ銀行
コーポレート・コミュニケーション部
TEL:03-5252-6574
SCSK株式会社
広報部 栗岡
TEL:03-5166-1150
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