Nextflow Software社と
粒子法流体シミュレーションパッケージ「Nextflow」の販売代理店契約を締結 ～液面のある流体の挙動を精密に解析～

SCSK株式会社（本社：東京都江東区、代表取締役 社長執行役員 最高執行責任者：谷原 徹、以下 SCSK）は、Nextflow Software社（本社：フランス ナント、CEO：Vincent Perrier）と粒子法流体シミュレーションパッケージ「Nextflow（ネクストフロー）」の販売代理店契約を締結し、2020年5月8日から提供を開始します。

1. 背景

近年、ものづくりプロセスにおいて、その設計段階でCAE（Computer Aided Engineering）を活用することは当たり前になっており、すでにSCSKでも数多くの解析ソフトウエアを市場へ展開してきました。今後も、解析ソフトウエアの需要はさらに高まることが予想されます。このような市場環境の中、従来型の格子生成工程が必要な流体解析手法に対して、格子生成が不要な粒子法流体解析の需要が高まってきています。これに対応するため、SCSKは新たに複雑な液面を持った流体の挙動を、粒子法により高精度に解析する「Nextflow」の取り扱いを開始するに至りました。

2. 「Nextflow」の特長

「Nextflow」は、Nextflow Software社の流体解析における知見をバックグラウンドとした粒子法流体シミュレーションパッケージで、SPH粒子法による流体解析ソルバー^※1である「SPH-flow（エスピーエイチフロー）」と、統合管理インターフェースの「Nextflow Studio（ネクストフロースタジオ）」で構成されます。大規模な並列計算に対応しているため計算時間を短縮することができ、また、特定領域内の解像度を上げて高精度な結果を得られるため、解析適用の幅が広がります。

• ※1ソルバー：入力された条件を元に数値計算処理を行う、解析ソフトウエアの核となるプログラムコードのこと。

「Nextflow」パッケージ

• （1）「SPH-flow」・・・粒子法流体シミュレーション
  
  • SPH法を用いた粒子法流体解析ソルバー
  • 解析準備においてメッシュの作成が不要
  • 自由表面（気体と液体の界面）を持った流体の表現に優れている
  • 並列化効率に優れHPC環境において高速計算が可能
  • 特定領域の解像度を高精度化（粒子サイズを小さく）する技術を搭載
• （2）「Nextflow Studio」・・・統合管理インターフェース
  
  • 「SPH-flow」を実行するための統合環境
  • 解析プロジェクトの管理
  • CADデータの取り込み、条件設定といった解析準備
  • 計算ジョブの投入・管理機能
  • 解析結果の確認、可視化といった結果処理