開発・運用プラットフォームを全社統一し、事業革新を加速 ~ 自動化と作らない開発で「ものづくり革新」を進め、開発と運用効率をアップ ~
2020年4月28日(火)
SCSK株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役 社長執行役員 最高執行責任者:谷原 徹、以下 SCSK)は、インフラ基盤、アプリケーション基盤、開発ツール、開発管理・運用管理ツールを「S-Cred+プラットフォーム(エスクレド プラス プラットフォーム、以下 SC+プラットフォーム)」として統一し、2020年4月より順次、全社の開発案件に適用を開始しました。
SCSKはこのプラットフォームを全社で活用し、「ものづくり革新」により事業革新を図ります。
1. 背景
2018年9月に経済産業省より発信されたDXレポートによれば、複雑化や老朽化、ブラックボックス化した既存システムが残存した場合、国際競争力への遅れや我が国の経済が停滞すると想定される、いわゆる「2025年の崖」に関する報告があります。
こうしたブラックボックス化したレガシーシステムを早期に刷新し、効率的で属人化しないシステム運用を可能とするためには、システム開発・運用の品質、生産性を飛躍的に高め、工期短縮と運用コストを削減するといった「ものづくり革新」を進める必要があるとSCSKは考えています。また、お客様の技術的負債の削減に取り組むとともに、お客様のビジネス・IT戦略を支える価値創造型ビジネスへの転換を推進していきたいと考えております。
2. 目的・ねらい
SCSKは2012年度から、業務クオリティ向上施策として開発標準「SmartEpisode Plus(スマートエピソード プラス、以下 SE+)」の全社定着化に取り組み、すべての開発案件をSE+に準拠して運営することで品質向上を図っています。また、2016年度下期からはSE+に準拠したプロジェクト管理ツール「SE+(Navi) (エスイープラス ナビ)」を導入したことで、全社の案件状況を可視化でき、マネジメント層がタイムリーに案件支援を行える仕組みになっています。これによって、開発案件で計画利益を実績利益が下回る、いわゆる利益悪化の総額は、前中期経営計画の開始前後(5年間)で半減しました。
2020年度からスタートした新たな中期経営計画(FY2020~FY2022)では、次のステップとして「ものづくり革新」を全社的に展開することで事業革新を図ってまいります。
この「ものづくり革新」を進めるにあたり、SCSKはシステム開発、および、その運用の仕組みにおいて、徹底した自動化、標準化を進め、今後全社の開発案件でSC+プラットフォームの利用を開始します。
3. 概要
ものづくり革新
世の中のITシステムへの要求の変化に対応し、「お客様のビジネス価値向上に貢献するIT※1」を実現するために、SCSKはものづくり(ソフトウエアエンジニアリング)の革新を推進します。
- ※1お客様のビジネススピードの変化に対応する品質、生産性、保守性、継続性を持ったIT
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システム基盤構築、システム運用の自動化
インフラ基盤、アプリケーション基盤、開発・運用ツール、および、SE+に準拠したプロジェクト管理ツールなどを全社で統一し、SC+プラットフォームとして自動生成します。
また、SC+プラットフォームに搭載した運用管理システムにより、稼働後のシステム運用をマネージドサービスとして提供します。
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作らない開発の促進
アプリケーション開発にあたっては、「atWill高速開発基盤※2」「FastAPP※3」「S-FIA※4」「CELF※5」といったSCSK独自のローコード開発ツールを活用し、要件定義時点から動く画面を見ながら開発することで、システム稼働後の業務イメージを確認しながらお客様システムの早期導入を実現します。
また、テンプレート化、部品化を全社的に推進し、知財活用を促進することで開発効率がアップします。
- ※2製造業向けのテンプレート「atWill Template」の利用や、項目の多い画面の高速開発が可能な.NET基盤
- ※3迅速な開発、容易な運用、柔軟な改善が可能なローコード開発・実行基盤
- ※4SE+仕様の設計書からソースコードを自動生成できる汎用Java基盤
- ※5プログラムの専門知識が不要。Excelライクな台帳管理やRPAで業務を自動化できるツール
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開発と運用の連携を標準化
SE+のテスト標準に基づくテスト自動化を推進し、CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)と合わせ、開発と運用の間のインシデント管理を標準化することで、品質を高めつつ効率の良いシステム開発を推進します。
S-Cred+プラットフォーム
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基盤構成
以下の5つの基盤で構成され、基盤を選択することで環境の自動構築を可能とします。
①インフラ基盤(IaaS)インフラ環境(AWSを利用)②運用基盤マネージドサービス
(管理システム、システム運用、サービスデスク)③テナント環境標準テナント環境標準構成、標準ソフトウェア、環境自動構築機能④DevOps基盤インシデント管理やCI/CDツール⑤作らない開発基盤SCSKのローコード開発ツール
(atWill高速開発基盤/FastAPP/S-FIA/CELF)
4. 今後の予定
新型コロナウイルス感染拡大に起因する社会情勢の変化は、お客様の事業におけるIT活用のあり方、さらにはそれに伴いIT業界の役割にも変化や影響を及ぼすとSCSKは考えています。
今回リリースしましたSC+プラットフォームを活用し、SCSKグループは総力をあげてお客様の事業におけるIT活用を支えてまいります。
具体的な取り組みは以下の通りです。
- 安全・安心な分散開発、分散運用の実現
- 事業の継続性を鑑み、SCSKグループの地方拠点を活用した保守体制確立
- 仕組化・部品化によるランニングコストの抑制
- ダッシュボード提供による開発・運用の見える化を実現
また、プラットフォーム拡充とその関連施策として、以下を計画しています。
- SoE領域に対する機能拡張(マイクロサービス、サーバーレス対応など)
- AWSクラウド以外のパブリッククラウドおよびオンプレミス、マルチクラウド対応
- 知財活用基盤の整備と、そのコンシェルジュ機能強化
- ニアショア、オフショアを含むグループ会社、ビジネスパートナーと一体となって進めるSC+プラットフォームを活用して働くIT人材を拡充
これらの施策より、ITサービスによる顧客企業や社会への価値提供を拡大するとともに、自らも主体的に社会への価値創出に取り組む「2030年 共創ITカンパニー」を実現し、顧客や社会と共に成長していきます。
本件に関する
お問い合わせ先
製品・サービスに関する
お問い合わせ先
SCSK株式会社
ものづくり革新推進センター 企画部 堀井、細田
TEL:03-5548-5810
E-mail:scredplus-info@ml.scsk.jp
報道関係
お問い合わせ先
SCSK株式会社
広報部 栗岡
TEL:03-5166-1150
- ※掲載されている製品名、会社名、サービス名はすべて各社の商標または登録商標です。