ケーススタディ

オンプレミスのDR対策にクラウドは使えるか?コストも含めて検証

[図] クラウドTIPS

企業におけるDR検討は少し落ち着いてしまった状況かもしれない。ただ、企業におけるITの重要度は増す一方であり、必要性は十分に感じているはず。その一方で、日々使うシステムではないゆえに、あまりコストも手間もかけられないという意識が先に立ち、導入検討にすら至っていないという企業も多い。

あるいは、DR導入を真剣に考えたものの、検討すればするほど、「データバックアップだけではなくシステムのバックアップこそ必要」「本当に大規模災害を想定すれば、複数拠点へのバックアップが不可欠」など、ますますハードルが高くなり、なかなか実際には取り組めないというケースもあるだろう。

仮に大規模災害に遭遇したとしても、確実にビジネスを継続できる環境を整える。その際、コストや手間をなるべく抑えようとするなら、やはりクラウドに着目すべきだろう。クラウドを活用してDRに取り組むにはどのような方法があるのか?いくつかのパターンを想定しつつ解説していこう。

クラウド移行すれば「それだけでDR対策に」なる?

システム自体をクラウドに移行させるだけでもDR対策になる?
そのためにはまず、より信頼性の高いサービスを選ぶことが重要。

まず、災害対策としての「バックアップにおけるクラウド活用」を検討(あるいは実際に運用)する際、そもそも、社内システム自体をオンプレミスからクラウドへと移行してもかまわないのではないかと考える企業もあるかもしれない。たしかにそれもありだろう。ただ、ひと口にクラウドと言っても千差万別であり、信頼性がどれほど高いかはサービスによって大きく異なる。

では、どのような基準をもとにすればよいのか。1つの例としては、公益財団法人 金融情報システムセンター(FISC:The Center for Financial Industry Information Systems)によって策定された「金融機関等コンピュータシステムの安全対策基準」(金融機関、保険会社、証券会社などにおけるコンピュータシステムの自主基準)が挙げられる。最も高い安全対策が求められる業種の1つとも言える、金融機関が参考にすべきガイドラインだけに、「FISC対応」をうたったクラウドサービスであれば、一般企業にとっては十分な信頼性の高さを有していると言えるだろう。

更に、SCSKのクラウドインフラサービス「USiZE」なら、
広域災害を想定したDRオプションサービスで磐石の備えが可能。

こうした観点で注目したいのが、SCSKのクラウドインフラサービス「USiZE」だ。USiZEでは、幅広いクラウドインフラを揃えているが、ハイエンドといえる完全カスタマイズの専有環境「プライベートモデル」はもちろん、基幹系システムから情報系システム、Webサイト/ASPサイトまで、企業の主要なシステム構築に適した「シェアードモデル」に関しても、FISC対応の堅牢なデータセンターを基盤としている。

更に、USiZEシェアードモデルでは「DRオプションサービス」も利用可能だ。東日本/西日本の双方にデータセンターを設置していることを活かしたもので、顧客企業の仮想マシンをDRサイトへリモートバックアップしておき、災害などの有事の際にはDRサイトでサーバーを復旧するというものだ。RPO目標値(障害復旧地点)は「最大2時間以内」を実現しているため、関東もしくは関西での広域災害によるライフラインインフラ(電気、ガス、水道、公共交通機関、電話などの通信手段)の機能不全が発生した場合でも、自社のサービス停止を最低限の時間にとどめられるというわけだ。

[図] クラウドTIPS

「バックアップのみクラウド活用」する場合のコストは?

現状のテープバックアップでは、いざという時に不安…。
インターネット経由の遠隔地データ保管で、迅速なリストアを。

いきなり自社システムをクラウド移行させるのは難しく、現状のシステム環境はオンプレミス運用のままで、データバックアップのみにクラウド活用を検討したいという企業も少なくない。もちろん、そうした目的に適したクラウドサービスもある。

SCSKのリモートバックアップサービス「USiZE Re:BaaS 遠隔地保管版」は、高信頼クラウド「USiZE」を基盤として構築された、“従量課金型”のデータバックアップサービスだ。初期費用(サービス導入)が10万円かかるほかは、「1GBあたり100円」のみの月額費用で利用可能。つまり、バックアップ対象とするデータ容量の合計値が500GBであれば月額5万円で済むわけだ。非常に安価なだけではなく、リモートバックアップ用のソフトウェアライセンスは月額費用に含まれ、しかも、差分データ容量分は課金対象外となるため、導入企業にとって「コスト算出が容易で、分かりやすい」バックアップサービスだと言えるだろう。

[図] クラウドTIPS

例えば、テープバックアップを行っている企業が、「USiZE Re:BaaS 遠隔地保管版」をその代替手段として導入すれば、面倒なテープ保管・転送の手間がなくなる。しかも、社内などに設置されたシステムからネットワーク経由でのバックアップが安価で実現できるだけではなく、自動的に国内2拠点間でレプリケーション(1日1回)されるため、東日本(もしくは西日本)で大規模災害が生じた場合でもデータは守られるという利点もある。通信時にはデータが暗号化されているため、閉域網のほか、インターネット回線を利用することも可能。ブロック単位で検出した差分データを圧縮・重複排除し転送を行うため、改めて高速な回線を用意する必要などもない。
※料金はすべて税抜

有事の際には、即座にITサービスを別拠点で継続させたい…。
OSイメージを遠隔地にバックアップし、サーバー復旧を可能に。

ただ、本格的なDR対策には、データバックアップにとどまらず、迅速なサーバー復旧によるサービス継続が可能な環境の構築が不可欠と言える。「USiZE Re:BaaS」では、オンプレミス環境のまま、クラウドを活用したサーバー復旧まで可能なバックアップ環境を構築したいという企業のニーズにも応え、前述の遠隔地保管版のほかに、「USiZE Re:BaaS サービスリカバリ版」も用意している。

こちらは対象サーバのOS領域も含めたバックアップを実施した上で、仮に災害が発生した場合にもサービスを継続できるよう、SCSKのクラウドインフラ(USiZEシェアードモデル)上でバックアップイメージをそのまま起動することで、迅速な復旧を可能にするというものだ。

つまり、「USiZE Re:BaaS サービスリカバリ版」を利用すれば、普段利用しない復旧環境用のハードウェアをわざわざ用意し、スタンバイ環境としてメンテナンスし続ける必要はない。平時におけるDR環境のコストを抑制しつつ、一定上の災害対策レベルを確保でき、多くの企業にとって最適なバランスでのDR対策が可能というわけだ。

[図] クラウドTIPS

この記事は、「キーマンズネット」に掲載(2015/10/30)されたコンテンツを一部再編集したものです。