プレスリリース
(2021年)

医薬品の流通・処方情報をスピーディーに提供するサービスを開始

PDF (391KB)

2021年1月14日(木)

SCSK株式会社

SCSK株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役 社長執行役員 最高執行責任者:谷原 徹、以下 SCSK)は、東京大学大学院 清水 央子 特任准教授の監修のもと開発した医薬品流通・処方情報提供サービス「Pharmacy-Scope(ファーマシースコープ)」を2021年1月14日から製薬メーカー向けに提供開始します。

本サービスは2020年9月から一部大手製薬メーカーで先行導入いただき、調剤薬局の「入庫」「処方」「在庫」の状況を一気通貫で、かつリアルタイム性の高い情報提供を行っています。

1. 背景

昨今、医療にかかわる市況が目まぐるしく変化する中、さらに新型コロナウイルス感染拡大もあり、製薬メーカーにおいてはMR活動が十分に行えず、医薬品の流通状況がタイムリーに把握できないといった問題が生じています。またデータを現場から収集するまでに時間がかかるという従来からの課題もあります。

こうした課題に対し、「Pharmacy-Scope」ではリアルタイム性の高い情報を、ユーザー様の利用形態に沿って提供します。また調剤薬局の入庫、処方、在庫データを一括して提供することにより、より精度の高いマーケティング仮説検証の実現を支援します。

なお、本件は長年にわたり調剤薬局業務を支援してきた経験を踏まえて新たな価値を提供するもので、SCSKグループ中期経営計画(FY2020~2022)における基本戦略の1つ「DX事業化」の重点領域である「ヘルスケア領域」をターゲットにした取り組みです。

2. 「Pharmacy-Scope」の概要

複数の調剤薬局に蓄積されたデータを統計化し、以下の6種類の標準分析パターン情報を提供します。

またお客様のニーズに合わせて、患者単位の解析など深堀した解析も提供可能です。

  1. 入庫・処方・在庫分析
  2. 処方推移&シェア分析
  3. 一日平均処方量分析
  4. 処方日数分析
  5. ジェネリック分析
  6. 併用分析(規格単位)
「Pharmacy-Scope」の概要:データ提供範囲
「Pharmacy-Scope」の概要:入庫・処方・在庫分析画面サンプル ※薬局の入庫と処方の乖離や在庫増減を分析し販売予測等に活用できます。

入庫・処方・在庫分析画面サンプル
※薬局の入庫と処方の乖離や在庫増減を分析し販売予測などに活用できます

3. 「Pharmacy-Scope」の特長

  • (1)調剤薬局の「入庫」「処方」「在庫」情報を提供

    これまで医薬品の出荷情報と処方情報は統合されておらず、製薬メーカーが医薬品の流通実態を把握することは困難でした。
    「Pharmacy-Scope」は、調剤薬局の「入庫」「処方」「在庫」のデータを一気通貫で提供することができるため、将来予測の精度を上げることが可能となります。「出荷はされたけど、実際に処方はされているのか」といった疑問も一目で解消できます。
    また、在庫情報を把握することにより、いち早く欠品防止への対策が可能です。
  • (2)リアルタイム性の高い情報提供

    現状、製薬メーカーがデータを取得する場合、データの種類によっては発生から1カ月以上かかることもありますが、「Pharmacy-Scope」は、月次データは翌月1日、週次・日次データは翌日に提供と、鮮度の高い情報を提供します。刻々と変化する市場の状況を即座に把握することで、迅速な戦略意思決定が可能となります。
  • (3)お客様のニーズに応じたサービス提供

    全領域をリーズナブルに利用することも、期間や領域を絞ってピンポイントに利用することも可能です。
    製品上市時の市場の反応を知りたい、薬価改定の影響を見定めたいといった、一時的なご利用にも、対応可能です。

4. サービス開始日

2021年1月14日(木)

5. 目標

2023年度内に、製薬メーカーを中心に100社へのサービス提供を目指します。

6. 今後の展開

他の医療データとの組合せにより付加価値を高め、医療機関や介護施設、さらには健康食品メーカーでの利用など、データ活用範囲の拡張を予定しています。

7. エンドースメント

医薬品市場の把握は長い間販売データが中心でした。2000年代中頃から調剤データや健保データのような臨床現場の状況を反映した「リアルワールドデータ」が登場し、市場や治療実態の把握の幅が飛躍的に広がりました。「Pharmacy-Scope」は、販売データと処方・調剤に関する情報を有機的に結び付ける、これまでになかったタイプのリアルワールドデータであり、医薬品市場をあらゆる角度から捉え、精度の高い予測なども可能とする医薬品流通・処方情報提供サービスとして期待しています。

東京大学 大学院特任准教授 清水 央子

SCSKグループ中期経営計画(FY2020~2022)

SCSKグループは、グランドデザイン2030にて「2030年 共創ITカンパニー」を実現します。その最初のステップとして、中期経営計画(FY2020~2022)を策定しました。

3つの基本戦略(「事業革新」「DX事業化」「人財投資」)と経営基盤強化により、グローバルベースでの事業拡大を目指します。

本件に関する
お問い合わせ先

サービスに関する
お問い合わせ先

SCSK株式会社
流通・メディア第四事業本部
データサービス部 寺元
E-mail:pharmacyscope-support@ml.scsk.jp

報道関係
お問い合わせ先

SCSK株式会社
広報部 栗岡
TEL:03-5166-1150

  • 掲載されている製品名、会社名、サービス名はすべて各社の商標または登録商標です。