プレスリリース
(2013年)
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2013.11.05(火)
SCSK株式会社

製造業の設計情報を3Dモデル上で蓄積・活用するナレッジ管理パッケージ「CKWeb」を販売開始
~ トヨタ自動車九州が設計ナレッジの共有基盤として採用 ~

SCSK株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役会長兼CEO:中井戸 信英、以下:SCSK)は、製造業の製品開発における知識・情報(ナレッジ)を3Dモデル上で蓄積・活用するナレッジ管理パッケージ「CKWeb(シーケー・ウェブ)」を11月1日より販売開始しました。

なお、本パッケージは、先行してトヨタ自動車九州株式会社(本社:福岡県宮若市、代表取締役社長:二橋 岩雄、以下:トヨタ自動車九州)の設計部門にて、ナレッジ共有基盤として採用されています。

1.背景

製造業において、設計活動や生産活動で発生するナレッジをいかに共有するかは、どの企業においても共通の課題です。多くの企業では、製品開発時の設計作業やデザインレビューといった活動の中で、さまざまなアイデアや課題などのナレッジが発生しているにも関わらず、組織全体のナレッジとして蓄積・活用する仕組みがないため、当事者がいなくなるとわずかなナレッジしか残らないのが実情です。

製造業ではグローバル市場への対応や生産方式の変革などにより、製品品質の高度化・複雑化が要求されるなかで、組織全体のナレッジを有効活用し、品質や生産性を向上させていくことが重要なポイントとして考えられます。

2.概要/特長

「CKWeb」は、製品開発時のナレッジを3Dモデル上にメモを貼り付けることにより、ナレッジと対象を一体で蓄積することができます。これにより、設計ノウハウなど暗黙知の継承やデザインレビュー記録の活用ができ、組織内に集合知を創る仕組みとして製品設計における品質や生産性の向上に貢献する無形資産の蓄積ができます。また、このシステムで蓄積したナレッジを設計以外の生産やサポートサービスなどの他部門と共有できるようにすることで、製品ライフサイクル全体の短縮や品質向上も期待できます。

「CKWeb」は、株式会社デジタルコラボレーションズ(本社:愛知県名古屋市中区、代表取締役:石井 創久)の持つ特許技術により、ナレッジを体系化した記録構造として管理しており、最終結果としての情報だけでなく、それが形成されるまでに設計者が行った検討や比較、決定といったプロセスの情報も蓄積することができます。また、3D描画技術として、ラティス・テクノロジー株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:鳥谷 浩志)のXVL※1を採用しており、CADソフトウェアと比較して軽量な操作性をWebブラウザ上で実現しています。


※1 XVL(eXtensible Virtual world description Language)…ラティス・テクノロジーが開発した、3次元データ形状を表現するためのファイルフォーマット

製品イメージ

【CKWebの特長】

  • (1) 3Dモデルを使用した直観的な使いやすさ
    3Dモデルへメモを貼る感覚で操作することができ、3Dイメージと一体化した技術情報の管理ができます。
  • (2) 「特徴点」※2と「QPPモデル」※3による新しい知識記録構造
    「特徴点」により思考対象の認識を一致させることができます。また、技術情報を性能や品質といった分類を中心として関連付けることで、知識体系を構造化して管理することができます。
  • (3) XVL+Webサービス型システムアーキテクチャ
    XVLにより軽量化した3Dモデルへの操作を、Webブラウザ上で行うことができます。

※2 特徴点 ・・・デジタルコラボレーションズが開発した特許技術で、知識体系の元となる個々の知識を見いだすための手法で、より多くのステークホルダーが着目し、関心を持った事項をオブジェクトとして抽出するもの

※3 QPPモデル ・・・デジタルコラボレーションズが開発した特許技術で、「特徴点」を知識体系として構造化するためのデータモデル

製品イメージ
3.トヨタ自動車九州での採用

トヨタ自動車九州では、これまでも継続して設計業務の改善に取り組んでこられていましたが、さらなる設計品質の向上や設計業務における知識の伝承を目指して、設計ナレッジの共有基盤として「CKWeb」を採用いただきました。

「CKWeb」の導入により、デザインレビューなどの設計段階で発生するさまざまなナレッジを蓄積し、それらを設計部門全体で共有することができ、将来の製品設計において、類似問題の再発防止や過去に発生したノウハウの有効活用が期待できます。

4.料金体系
5ユーザまで 900万円
10ユーザまで 1,500万円
25ユーザまで 3,000万円
50ユーザまで 5,000万円

  • * ユーザ数は、指名ユーザライセンス
  • * 50ユーザを超える場合は応相談
  • * カスタマイズや導入コンサルティングが必要となる場合は別途見積
5.販売目標

2015年3月末までに、30社への導入を目指します。

【製品に関するお問い合わせ先】

SCSK株式会社 中部システム事業本部
産業システム第二部 小林

E-mail: ckweb-support@ml.scsk.jp
TEL: 052-954-8481

【報道関係お問い合わせ先】

SCSK株式会社
広報部 栗岡
TEL: 03-5166-1150

※ QPPモデルは、株式会社デジタルコラボレーションズの登録商標です。
XVLは、ラティス・テクノロジー株式会社の登録商標です。
その他、掲載されている製品名、会社名、サービス名はすべて各社の商標または登録商標です。