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(2013年)
2013.06.27(木) アフターレポート

ADVENTUREClusterユーザー会2013

2013年6月27日(木)、株式会社アライドエンジニアリングとSCSK株式会社の共催による「ADVENTUREClusterユーザー会2013」を開催しました。

ADVENTURECluster 新規ウィンドウ は、ADVENTUREプロジェクト(設計用大規模計算力学システム開発プロジェクト=日本学術振興会未来開拓推進事業)の成果をもとに、SCSKグループの株式会社アライドエンジニアリングが開発した大規模並列構造解析システムです。5回目のユーザー会となる今回は、ユーザー様の先進的な活用事例をはじめ、開発元である株式会社アライドエンジニアリングからの最新バージョンの発表など、充実したトピックスを取りそろえてご紹介しました。

当日は、たくさんの皆様にご来場いただき誠にありがとうございました。

開催概要

主催 株式会社アライドエンジニアリング、SCSK株式会社
日時 2013年6月27日(木) 10:30~17:00 (受付開始 10:00~) 17:10~懇親会
会場 東京コンファレンスセンター・品川
〒108-0075 東京都港区港南 1-9-36  JR品川駅港南口 徒歩2分
対象 1. ADVENTUREClusterのユーザー様
2. ADVENTUREClusterにご興味・ご検討いただいているお客様

プログラム内容

  • 10:30-10:40

    開会の挨拶、およびADVENTURECluster将来展望

    株式会社アライドエンジニアリング
    代表取締役社長 秋葉 博氏
    

    開会に先立ち、株式会社アライドエンジニアリング 代表取締役社長 秋葉より、開会のご挨拶とともにADVENTUREClusterの今後の展望についてご説明しました。

  • 10:40-11:20

    基調講演「GPUスパコンTSUBAMEによるペタスケール大規模アプリケーションと産業応用」

    東京工業大学・学術国際情報センター
    教授 青木 尊之様
    

    基調講演として、東京工業大学・学術国際情報センターの青木教授にご登壇いただき、「GPUスパコンTSUBAMEによるペタスケール大規模アプリケーションと産業応用」と題し、ご講演いただきました。

    東京工業大学・学術国際情報センターで運用されているスーパーコンピュータ「TSUBAME」は、計算による科学技術研究の促進を目的として設置され、世界トップレベルの性能を持っています

    本講演では、GPUはチップ内に2000個以上の演算コアを持つため、並列計算の考え方でアプリケーションを開発しなければならないことが述べられ、GPUを多数搭載したスパコン「TSUBAME」を使うことにより、これまでできなかった超大規模の流体シミュレーションの事例について、デモンストレーションを交えて詳細に解説いただきました。あわせて、「みんなのスパコン」であるTSUBAMEは、産業利用へも広く資源提供しており、社会貢献も積極的に進める学術国際情報センターの取り組みについてご紹介いただきました

  • 11:20-12:00

    ユーザー様事例紹介1
    「非線形大規模計算モデルを題材とした計算ソルバー性能比較」
     ~ディーゼルエンジン シリンダーヘッド熱応力解析~

    いすゞ自動車株式会社
    CAE ・システム推進部 PT-CAEグループ 森口 幸長様
    

    トラックをはじめ、バスやピックアップトラックなどの自動車、およびエンジンを主要製品とされている、いすゞ自動車株式会社様より、ディーゼルエンジンのシリンダーヘッド熱応力解析に関する事例についてご紹介いただきました。

    本セッションでは、疲労耐久性評価のための熱応力解析において、依頼元からの要求期間に比べ長期間におよぶ解析時間のアンマッチが課題となっていた中、解析処理の中でもっとも時間のかかる計算処理をより速く実行可能なソルバーとしてADVENTUREClusterを採用した際の、既存ソルバーとの計算結果の比較についてご説明いただきました。このシリンダーヘッド熱応力解析においてADVENTUREClusterを採用することにより、計算精度の差異を±10Mpa以下に留め、計算時間を約80%削減することに成功した事例に加え、その他の主要部品においても解析時間を大幅に短縮した事例について紹介いただきました

  • 13:00-13:40 

    ユーザー様事例紹介2
    「ADVENTUREClusterを用いた大規模はんだ疲労き裂進展解析」

    株式会社日立製作所 日立研究所
    機械研究センタ 寺崎 健様
    

    電子機器製品の故障原因の一つとして、電子部品と配線基板を接続しているはんだの疲労破壊があります。株式会社日立製作所様からは、はんだ接合部の疲労き裂進展解析についてご紹介いただきました。

    本セッションでは、多大な労力を要するはんだ接合部の断線寿命の確認作業を軽減するために有効な、短期間で定量的な断線寿命を予測できるシミュレーション手法である修正累積損傷モデルについてECTC2013で発表された解析結果を交え、ご解説いただきました。あわせて、修正累積損傷モデルの有限要素解析にADVENTUREClusterを適用することで、短期間で3次元的に大規模はんだき裂進展の挙動解析を実現した事例についてご紹介いただきました。

  • 13:40-14:20

    「樹脂部品へのADVENTURECluster適用事例 」
     ~接触解析・Autodesk Simulation Moldflow との連携による製品と金型への適用~

    株式会社ニフコ 
    技術開発センター 最適化設計デジタル技術開発部
    谷田 雅彦様
    

    自動車関連部品や住宅設備関連製品のほか、ファッション関連製品など独創的なエンジニアリングプラスチック製品の製造・販売を手がける株式会社ニフコ様より、アウトドアや登山などで用いられるバックパック用バックルの解析事例についてご紹介いただきました。

    大変形・弾塑性(樹脂)・接触・摩擦など、非線形問題の塊であるバックルの挿入解析・抜去解析の実現は、計算コスト上、不可能だと考えられていた中、ADVENTUREClusterを適用することで、短時間で高精度な解析を実現した事例について、デモンストレーションを交えて解説いただきました。あわせて、樹脂成形加工シミュレーションツール「Autodesk Simulation Moldflow」と連携することにより、設計品質を向上した事例についてご紹介いただきました。
  • 14:35-14:55

    「HPC分野におけるHPのアドバンテージ」

    日本ヒューレット・パッカード株式会社
    プリセールス統括本部 ソリューションセンター HPCソリューション部
    部長 松田 浩次様
    

    国内・海外での豊富な導入実績、省電力・省スペースサーバーの先行開発や用途に特化した他社にはない製品ラインアップなど、HPC分野においてHPは大きなアドバンテージを有しています。

    本セッションでは、HPがお勧めする差別化製品として、大規模スケールアウト型サーバー「HP ProLiant SL6500」、ビッグデータ向けスケールアウトスレージサーバー「HP ProLiant SL4500」、およびHPの最新ブレード型ワークステーションについてご紹介いただきました。

  • 14:55-15:35

    「ADVENTURECluster最新トピックスのご紹介」

    SCSK株式会社
    プラットフォームソリューション事業部門
    製造エンジニアリング事業本部 解析ソリューション部
    今井 雅則
    

    本セッションでは、ADVENTURECluster最新トピックスとして、SCSKが提供する最新のクラウドサービスについてご紹介するとともに、仮想材料設計ソリューション「GeoDict」などマルチフィジックス・マルチスケール解析との連携や、汎用プリポスト「SimLab」「EnSight」との連携、解析データ管理システム「ASNARO」との連携についてご説明しました。

    SCSKは、ADVENTUREClusterをはじめ、さらに効率性を高める連携リューションを提供することで、お客様のビジネス拡大に貢献してまいります。

  • 15:50-16:50

    「ADVENTUREClusterプレポスト、ソルバ最新バージョンの機能紹介および将来計画」

    株式会社アライドエンジニアリング
    ADVC事業部
    大山 知信
    西川 賢
    

    本セッションでは、ADVENTUREClusterプレポストの新機能として、「ADVENTURECluster Builder」「ADVENTURECluster Visual」「ADVENTURECluster Collabo」の新機能についてご説明するとともに、「ADVENTURECluster ソルバ」の最新バージョンについてパフォーマンス例を含めてご紹介しました。また、プレポスト、ソルバのそれぞれの今後の取り組みについてご説明しました。


    株式会社アライドエンジニアリング
    ADVC事業部 大山 知信

    株式会社アライドエンジニアリング
    ADVC事業部 西川 賢
  • 16:50-17:00

    閉会の挨拶

    SCSK株式会社
    プラットフォームソリューション事業部門
    製造エンジニアリング事業本部長 上野 裕治
    

    本ユーザー会の閉会に際し、SCSK プラットフォーム事業部門 製造エンジニアリング事業本部長 上野より、閉会のご挨拶をいたしました。

  • 17:10-18:40

    懇親会


    来場者の皆様にお集まりいただき、懇親会を開催しました。

  • 展示スペース


    会場内の展示スペースでは、ADVENUTRECluster関連ソリューションについて展示し、ご紹介しました。

       

※ 記載されている製品・サービス名、会社名、ロゴマークなどは該当する各社の商標または登録商標です。

※ 本ユーザー会の対象とならない方、同業他社様の方はお断りさせて頂く場合がございます。ご了承ください。

当社問い合わせ先

SCSK株式会社
プラットフォームソリューション事業部門
製造エンジニアリング事業本部 解析ソリューション部
ADVENTUREClusterユーザー会事務局
TEL:03-5859-3012
E-MAIL:advc-sales@ml.scsk.jp